「かなたの子」主演・坂井真紀のトラウマはパンツ紛失!?
12月1日(日)からWOWOWプライムでスタートする連続ドラマW「かなたの子」の制作発表会見が11月19日に都内で行われた。
同ドラマの原作は'12年(第40回)泉鏡花文学賞受賞の「かなたの子」。直木賞作家の角田光代が「闇」に焦点を当て、犯した罪におびえながら、時に悲しみ、時に許しを請う人々の姿を繊細に描いた作品。過去に闇を抱えた人々はどうすれば前を向いて生きていけるのかを見つめる人間ドラマとなっている。
1泊2日の富士登山ツアーに偶然集った参加者たちはそれぞれが過去に闇を抱え、救いを求めるように山頂を目指す。取り返しのつかない過去や、罪の意識にさいなまれながら、山道を一歩一歩進み、彼らの「闇」にかすかに光が差し込む瞬間をすくいとっていく。
坂井真紀、井浦新、宮崎将、満島ひかり、永瀬正敏、藤村志保といった俳優陣に加え、監督には映画「さよなら渓谷」('13年)でメガホンを取った大森立嗣、脚本に映画「ソラニン」('10年)の高橋泉など、豪華スタッフも集結。ロケはことし世界遺産に登録された富士山で実際に行なわれた。4本ある登山ルートのうち、頂上までの標高差が最大かつ、最も過酷とされる御殿場ルートを舞台に、天候の変わりやすい厳しい環境の中、頂上までの撮影を敢行。富士山の世界遺産登録後、初のテレビドラマ作品の撮影となった。
会見には坂井真紀、井浦新、大森立嗣監督が出席。大森監督は「強い意志をもった坂井さんと新くんなので、安心して撮影に入れた。坂井さんはすごい集中力で、自分でバランスを取るのがすごくうまいです。新くんは、それをやると決めたら徹底的にやってくれる、その信頼がすごくある」と二人の出演者を絶賛。
坂井は「監督の作る作品が大好きで、本当に今回一緒にやらせていただけることがうれしかったです。俳優やスタッフをすごく信頼してくれて、とてもやりやすい現場でした」と語った。
井浦は「誰でも、大きくても小さくても、日常の中に抱えてしまっているものがあります。でも、それを見せないようにする役だったので、演じるのは難しかったです。背負っているものを胸を張って表現することができれば楽なのに。いかにそれを殺して演じるか、一番苦労しました。一方で、一番面白かったです」と明かした。
また、過酷な富士山でのロケに関して、大森監督は「永瀬正敏さんが来たら、台風が来て、永瀬さんが去ったら台風も去って行きました(笑)。役者もスタッフもみんなで小屋でひとまとまりになってすごく貴重な経験でした」と語った。坂井は「毎日登っては降りる撮影でした。本当に自然は怖いなと感じました。自分の命は自分で守らなければいけないという、そんな状況でした」と過酷な撮影を振り返った。
一方で、井浦は「毎日登って降りて、登って降りて。帰りは大砂走りで、『一体何の修業をしているのかな?』と思ってました(笑)。すごく楽しかったです。御殿場ルートはかなり詳しくなりました。富士山は登ることには興味はなかったのですが、登ってみないとわからないことがたくさんありました。富士山の中に身を置いたときに、目まぐるしく風景が変わっていくのを感じてすごく感動しました。過酷だったんですが、楽しんで撮影していました」と熱く語った。
そして、過去に闇を抱えた人々を描くドラマの内容にちなんで、「過去にトラウマになったことは?」という質問に、坂井は「小学校のときに、プールの授業から戻ったら、パンツがなくなっちゃったんですよ! しょうがないなと思って、一時間くらいパンツをはかないで授業を受けてたら、机の横からパンツがひょこって出てきました(笑)。それ以来、どんな時にもパンツを絶対なくさないように、しまうことにしています」と意外なトラウマを明かし、会場を沸かせた。
井浦は「まさに真紀さんがトラウマのような存在です。真紀さんとは共演させていただくのは3度目なんですが、真紀さんの芝居に対する内側の温度が熱くて、触発されてしまうんです。二人のシーンは、僕は相当ビビりながら芝居しているので、そこにも注目して楽しんでいただきたいです」と明かした。
最後に坂井は「この役を演じて、人を助けられるのは人しかいないと感じました。スタッフ、役者みんなで作った作品です。4話まで見届けてください!」とアピールした。
12月1日(日)スタート(全4話)
毎週日曜夜10:00-11:00
WOWOWプライムにて放送
※第1話は無料