日本アカデミー賞協会副会長に就任した西田敏行「なるべく自分が出た作品は選びたい」
「第37回日本アカデミー賞」の優秀賞発表記者会見が1月16日に都内で行われ、今年度授賞式の司会を務める西田敏行と樹木希林が登場した。
ことしで37回目を迎える日本アカデミー賞は、本家・米国アカデミーにも許諾を得た日本で最も権威のある映画賞。昨年は「桐島、部活辞めるってよ」が作品賞・監督賞の主要2部門を制して大きな話題となったが、今回も各賞に話題作が名を連ねた。
優秀作品賞には、「凶悪」「少年H」「そして父になる」「東京家族」「舟を編む」「利休にたずねよ」の6作品がノミネート。また、優秀アニメーション作品賞に高畑勲監督の「かぐや姫の物語」と宮崎駿監督の「風立ちぬ」と、スタジオジブリ2作品が同時ノミネート。二人の“アニメ界の巨匠”による「同門対決」のゆくえにも注目だ。
通算4度目の司会を務める西田敏行は、「日本映画が盛り上がっている中、その集大成として(授賞式の)司会をやらせていただけるのは光栄なこと」と述べ、「受賞者に失礼のないようにしつつ、(樹木)希林さんがどう出てくるか。希林さんは人生が達観の域に達していますので、重くて深くて面白い言葉をおっしゃると思うので、それに対してうなずいていればいいかなと思います」と語った。それに対し樹木は「その言葉はそのままお返しします。私がうなずいていればいいかなと思います」とかわしていた。
また、西田はことしから日本アカデミー賞協会 組織委員会の副会長に就任。かつて「釣りバカ日誌」シリーズでコンビを組んでいた故・三國連太郎が務めていた役職に就くことになった心境について「三國さんがいなくなった寂しさは今も胸の中にありますが、三國さんが役職に就かれているとき、『何かされてたんですか?』って聞いたら『何にもしてないよ』って言ってました。なので、何にもしなくていいなら出来るかなと思ってしまったんですが、それは間違いでしょうね」と回答。副会長としてしたいことを問われると、「なるべく自分の出た作品は選びたいなって思っています。今回も(ノミネートに)ないのでね」と語り、笑いを誘った。
一方、昨年「わが母の記」で最優秀主演女優賞に輝いた樹木は、「私は『遅れてきた映画人』という感じでテレビドラマにばかり出ていましたが、年取ってからセリフが覚えられなくなったので、映画に出始めた感じです。お祭り騒ぎが大好きなので楽しみたいと思います」とユーモアを交えてコメント。また、昨年テレビ番組内で「全身がん」を告白していたが、「(体調は)元気っていうか、生活の質は全然変わっていないのでありがたいです」と語り、併せて治療が終了したことも報告。元気なことをアピールした。
なお、授賞式は3月7日(金)に開催され、この模様は同日夜9時より日本テレビ系で放送される。
3月7日(金)夜9:00-10:54
日本テレビ系にて放送