「本当のおばあちゃんになってもいいよ!」倍賞千恵子が妻夫木聡の祖母を熱望!?
映画「小さいおうち」の初日舞台あいさつが1月25日に東京・丸の内ピカデリー1で行われ、松たか子、黒木華、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子ら主要キャストと山田洋次監督が登壇した。
本作は「第143回直木賞」を受賞した中島京子の同名ベストセラー小説を山田監督が映画化したもの。'1936(昭和11)年に東京郊外に建つ赤い屋根の“小さいおうち”で女中として働いていたタキ(黒木)が見た“秘められた愛”の物語を、当時と60年後の現代のドラマを織り交ぜて描いたミステリアスドラマ。60年後の現代、晩年のタキ(倍賞)がノートにつづった自叙伝には、“小さいおうち”で過ごした日々の記憶が記されていた。数年後、この世を去ったタキの親類の青年・健史(妻夫木)は彼女の残したノートを読み、遺品の中から一通の宛名のない手紙を見つける。それを手掛かりに、長年封印されていた“秘密”の真相へとたどり着く…。
上映後に行われた舞台あいさつでは、松たか子らが登場し大きな拍手で迎えられた。山田監督は「皆さん(映画を)ご覧になった後なんですけど、満足してもらえる作品になったかどうかちょっと不安な気持ちでここに立っております」と、公開初日の心境を語った。主演を務めた松は「きょうはたくさんの娯楽のある中、『小さいおうち』を選んでくださって本当にありがとうございます!」と、観客へ感謝の気持ちを述べた。
また、松が演じる時子の夫・雅樹を演じた片岡は、役どころについて「普段は女形を務めておりますけれども、(本作では)ひげを生やして嫌なおっちゃんの役だったのですが、いかがでしょうか?」と不安をのぞかせたものの、「きょうここにいらっしゃる皆さんは、このあと16時半から(近くの東京・東銀座にある)歌舞伎座の公演を見に来てくださると私は信じております!」と、ちゃっかりと歌舞伎の芝居をアピールし、会場の笑いを誘った。
さらに、妻夫木は撮影時のことを振り返って「僕は倍賞さんと基本的にずっと一緒のシーンが多くて、本当に倍賞さんは素晴らしい方で、実際のおばあちゃんだったらうれしいのになぁっていうくらい!」と告白。すると、倍賞も「実際のおばあちゃんになってもいいよ!」と快諾。妻夫木は「ありがとうございます!」とうれしそうに満面の笑みを浮かべていた。
一方の倍賞も、“妻夫木の彼女役に嫉妬していた”というエピソードを暴露されるほど妻夫木にぞっこんだったらしく、「(撮影が)すごく楽しかった! 特に妻夫木くんが一緒でしたから!!」とのろけて会場を盛り上げた。
最後に、映画公開を記念して登壇者全員による鏡開きが行われ、場内が一体となって盛大にお祝いが行われた。
なお、本作は第64回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品されることが決定しており、山田監督と黒木の現地入りも発表された。
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