映画「イン・ザ・ヒーロー」主演の唐沢寿明がスーツアクター役に“自分の話かと思った”
9月6日(土)に公開される映画「イン・ザ・ヒーロー」のキックオフ会見が6月30日に都内で行われ、主演の唐沢寿明、主題歌を担当した吉川晃司、映画の脚本を担当した、ベストセラー「夢をかなえるゾウ」の作者・水野敬也、監督の武正晴が登壇した。
同作は、映画やドラマでヒーローや怪獣などのスーツを着て演じるスーツアクターにスポットを当てた作品。この道25年のスーツアクター・本城渉(唐沢寿明)は、“顔出し”で映画出演することを夢見ていた。新人の一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)にスーツアクターの地位を脅かされる中、本城に一世一代のチャンスが到来する。それはハリウッド製作のアクション大作からオファーだったが、命をも落としかねない危険なスタントだった…。
主演の唐沢はデビュー当初、「仮面ライダー」シリーズや「スーパー戦隊」シリーズなどの特撮ドラマでスーツアクターとして出演していたことがあるだけに「“自分の話かな”と思いましたね。スーツアクターであれば、だいたいこんな生活なんじゃないかな」と作品のリアリティー感を語った。
また、クランクイン前には筋力トレーニングや食事制限を半年間行っていたと明かし、「食事制限には奥さんから『もうやめなよ』と言われました。トランポリンをやったりアクションの基礎を学び直しましたが、昔のイメージでやっていると結構けがをしましたね」と裏話も披露した。
一方、ほぼ完成版の映画を見て主題歌「Dream ON」の作詞・作曲をした吉川晃司は、「“これぞ、日本映画”という、ものスゲーいい作品。唐沢さんとは年も同じくらいなので、つらい感じが分かりますね。映画を何回も見直したので親近感が沸いてきました。(作品を見て)結構泣きましたね」と絶賛した。続けて吉川が「音楽もいいですけど、こういういい映画には出演したいですね」と俳優の顔をのぞかせると、唐沢は「ぜひ、パート2で主役に。僕は腰の具合が悪いので」とオファーを出し、場内を沸かせた。
さらに、“夢を追う人への応援エンタテインメント”という作品コンセプトにちなんで出演者の若いころの写真が紹介されることになり、唐沢はデビュー当時の写真と忍者ショーで演技する写真、吉川は高校時代の水球部での写真とミュージシャンデビュー時の写真が公開された。唐沢は「顔を出してステージで演じられるというだけでうれしかったですね。“誰かが演技をする自分を見ていてくれる”と純粋に思える時代。こんな純粋な時代にはもう戻れないですけど」と当時を懐かしんだ。一方、今の夢を聞かれた吉川は「人間亡くなるときに初めて完成する。それまで、いつまでもかみついていたい」と含蓄ある言葉を披露した。
9月6日(土)より全国ロードショー
監督=武正晴
出演=唐沢寿明、福士蒼汰、黒谷友香、寺島進ほか