渡辺謙と東出昌大、“大型親子”誕生か?
7月13日(日)からスタートする日曜劇場「おやじの背中」の一編である山田太一脚本の『よろしくな。息子』(放送日未定)で渡辺謙と東出昌大が初共演することになった。10人の脚本家と10組の名優で描く10の物語と銘打って贈る一話完結のこのシリーズは、田村正和・松たか子、役所広司・満島ひかり、堀北真希・遠藤憲一らさまざまな親子が登場し、それぞれの脚本家がオリジナルのストーリーを展開するが、この山田作品でも“大型親子”が実現するかもしれない。
見合いの末に断られた女性(余貴美子)のことが諦めきれず、せめて彼女の息子を一目見てみたいと彼のアルバイト先のコンビニにやって来た男に渡辺謙、見合い相手の息子に東出昌大が扮する。
物語は、男がコンビニで息子の様子をうかがっているちょうどそのときに強盗が現れ、事態は思わぬ方向へ。靴作りに一生をささげた男と、仕事のことしか頭にない女、社会の入り口で悩む息子。それぞれ懸命に生きる男と女を山田太一が新鮮な筆致で描き出す。
渡辺と東出の共演シーンは、その事件が起こるコンビニでスタート。柴田理恵扮する気弱な強盗が登場し、2人との掛け合いが始まる。撮影の合間には愛犬家の3人が共通の話題で盛り上がり、現場には和やかな雰囲気が漂う。後日、渡辺と東出は台本で15ページに及ぶ2人だけの会話シーンでも熱い共演を披露した。
渡辺謙は「山田太一先生の密度の濃い短編で、せりふの多さに泣きながらも楽しんでいます。役作りをするというより、台本のせりふを写経のように忠実になぞることで、その人物が浮かび上がってくる感じです。この作品とどう向かい合うか、せりふと格闘しているようなところがあったので、自分の中で歯車がかみ合うのに時間がかかりました。ほんわかした話ですけど、緊張感はありますねえ」と語り、共演する東出については「東出君は僕の胸を借りるって言ってますが、こんなでかい奴に胸を借りられてもねぇ(笑)。でも、彼は得な性格で、先輩にかわいがられるタイプだと思う。叱咤激励されながら成長していってほしいです」と期待を寄せる。
一方、東出昌大は「台本を受け取り、数回読んだ時、とても難しく心配でしたが、撮影をしている今は、この作品に出させていただけることへの感謝の気持ちと、意気込みに満ちあふれています。尊敬する大先輩の胸に飛び込み、食らいつく勢いで、お芝居に臨んでいます」とコメントしている。
7月13日(日)スタート
毎週日曜 夜9:00-9:54
TBS系にて放送