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「SWEET LOVE SHOWER 2014」憂歌団が円熟のパフォーマンス

2014/09/09 14:15

若い観客に渋いブルースを見せつけた憂歌団
若い観客に渋いブルースを見せつけた憂歌団

8月29日から31日にかけて、山梨・山中湖交流プラザきららにて行われたロックフェス「SWEET LOVE SHOWER 2014」。31日に行われた3日目の模様をレポートする。

最終日のLAKESIDE STAGE、トップバッターを飾ったのはSuperfly。バンド名の由来でもある、Curtis Mayfield「Superfly」をSEに越智志帆(Vo)とバンドメンバーが登場し、まずは「Alright!!」でライブがスタート。越智が持ち前のパワフルな歌声で、朝イチで眠気の残る観客の目を覚まさせる。MCでは、「おはようみんな!SWEET LOVE SHOWER最終日、トップバッターをやらせてもらいます!最後まで盛り上げていくんで、ついてきてくれますか!」と、観客を煽っていく。そして「山中湖のみんな、この曲で“モンスター”になってくれる?」という言葉とともに披露されたのは「タマシイレボリューション」。ロックナンバーでステージの熱気を高めていった。

「まだ午前中ですよ。こんなにたくさんの人が集まってくれてうれしいです。みんな元気やなぁ」と、観客の盛り上がりに喜びをあらわにする越智。そして「アッパーな曲が続いたんで、次の曲はしっとりと。知ってる人いたら一緒に歌いましょう」と観客に呼び掛け、「愛をこめて花束を」を熱唱。ステージが温かな空気に包まれた。最後に「8月最終日、最後まで楽しんでください!次の曲はロックで行きたいと思います」と語り、デビュー曲の「マニフェスト」を披露。さらには越智がブルースハープを演奏し、同じ日に出演するロックバンドに引けを取らないパフォーマンスを見せつけた。

続いてMt.FUJI STAGEには高橋優が登場。「おはようございます高橋優です。きょうはSWEET LOVE SHOWER最終日、楽しんで帰ってください!1曲目、一緒に飛ぼうぜ山梨!」と熱く呼び掛け、「パイオニア」でライブをスタート。その後も「歌詞なんかわからなくていいから、何でもいいから声を聞かせてくれ!」など、観客とのコミュニケーションを図っていく。自身の故郷・秋田の言葉を盛り込んだ「泣ぐ子はいねが」では、観客とコール&レスポンスを展開。一連のやり取りについて、「高橋優ってこういう人なんだって思う人もいるかと思いますが、こういう人なんだ~!」と開き直る(?)一幕も。最後は「同じ空の下」を熱唱し、会場を独自の色に染め上げていった。

LAKESIDE STAGEのTHE BACK HORNは5年ぶりの出演。冒頭から激しい演奏を見せ、2曲目には「コバルトブルー」を披露。早くも観客の盛り上がりはピークに。松田二(Dr)の「きょうは5年間の思いを演奏に乗っけて、熱くいきたいと思います」という言葉とともに、初期の名曲「冬のミルク」が演奏されると、観客からも驚きの声が上がった。最後はライブの定番となる「刃」で締め、圧巻のライブパフォーマンスで観客を沸かせた。

ベテランアーティストが数多く登場したことしのSWEET LOVE SHOWER。最終日のMt.FUJI STAGEには、間もなくデビュー40年というキャリアを誇る憂歌団が登場。'98年から活動を休止していた彼らだが、昨年ドラムに新井田耕造(ex.RCサクセション)を迎えて再結成を発表。その後は精力的に活動している。木村充揮(Vo、Gt)の「ぼちぼち、始めまーす」という言葉とともに、アコースティックなブルースで大人な空気を演出。“天使のダミ声”と称される木村の唯一無二の歌声に、若い観客も思わず聴き入っていた。

メンバー紹介を兼ねた「憂歌団のテーマ」の後、「サマータイムブルース」の日本語カバーを披露。その後のMCでは「もう夏も終わりやね」としみじみ語る木村に、観客からは野次が飛ぶ。すると「何がじゃアホンダラお前!」とリアクションするなど、観客との触れ合いも楽しんでいる様子。天気にも恵まれ爽やかな空気の中、気分を良くした木村はステージ上でどんどんビールを飲んでいく。そこで演奏されたのは「10$の恋」。続けて「胸が痛い」を披露し、冴えない男の恋を歌ったナンバーを切なく歌い上げていく。

その後「なんやかんや言うてもね、やっぱり元気が一番やね」という木村のMCから始まったのは代表曲「おそうじオバチャン」。前方の観客がはたきを振る中、内田勘太郎(Gt)がアコースティックギターを激しくかき鳴らすなど、ロックな一面ものぞかせる。最後はこの日の彼らのライブを物語るかのような「Blues Rock'n Roll」で終了。日本が誇るブルースバンドが、フェスでも存在感を発揮した。

LAKESIDE STAGEでは、The Birthdayが冒頭から鉄壁のバンドサウンドで、昼下がりのステージを熱くさせた。「カレンダーガール」では手拍子が沸き起こるなど、激しさだけではない懐の深いロックを聴かせていく。中盤クハラカズユキ(Dr)が「毎度言ってますがThe Birthdayは晴れバンドなので。その辺はお任せください」とアピールすると、チバユウスケ(Vo、Gt)が「終わったら豪雨だよ」と予言めいた一言を。数少ないMCでも、的確に観客の心をつかんでいく。後半は「なぜか今日は」や「くそったれの世界」など、ライブの定番となったナンバーで攻め立てた彼ら。最後は「どこが富士山?その近くだ、今」という、チバのぶっきらぼうな言葉から「涙がこぼれそう」を披露。淡々と演奏しながらも、随所に熱さを感じさせる彼ららしいライブとなった。

FOREST STAGEでは、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団のライブがスタート。ホーンセクションを含む11人の大所帯で、フェスらしい演奏を聞かせていく。ライブの定番である「機嫌なおしておくれよ」で盛り上げた後には、松田聖子の大ヒット曲のカバー「SWEET MEMORIES」を。奇妙礼太郎(Vo)が伸びやかな歌声で情感豊かに歌い上げ、一転してムーディーな雰囲気を演出する。続く「オー・シャンゼリゼ」や最後の「ビールの唄」では、観客とのコール&レスポンスで一体感を演出していった彼ら。この日唯一のビッグバンドが、ピースフルなライブで観客を楽しませた。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「SPACE SHOWER TV 25TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2014 Day1」
10月17日(金)夜8:00-11:00ほか
SPACE SHOWER TVにて放送

「SPACE SHOWER TV 25TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2014 Day2」
10月18日(土)夜8:00-11:00ほか
SPACE SHOWER TVにて放送

「SPACE SHOWER TV 25TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2014 Day3」
2014年10月19日(日)夜8:00-11:00ほか
SPACE SHOWER TVにて放送

画像一覧
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  • 若い観客に渋いブルースを見せつけた憂歌団
  • 【写真を見る】ソウルフルなボーカルで朝イチのステージを沸かせたSuperfly
  • 「昨日の夜、バンドメンバーがずっと『24時間テレビ』(日本テレビ系)の話で盛り上がってた」と暴露した高橋優
  • 切実な歌と圧倒的なパフォーマンスで観客をのみ込んでいったTHE BACK HORN
  • 百戦錬磨のバンドアンサンブルで観客を魅了したThe Birthday
  • 伸びやかな歌声と華やかな音で、FOREST STAGEを沸かせた奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
  • 観客のハンドクラップが響きわたったNICO Touches the Walls
  • 破天荒なパフォーマンスで、朝から大いに盛り上げた爆弾ジョニー
  • FOREST STAGEを大いに躍らせたフレデリック

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