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クラシック界を牽引するバイオリニスト・樫本大進氏が室内楽の魅力を語る

2014/09/27 16:19

自身の奏でる音楽と真摯に向き合っている様子の樫本氏
自身の奏でる音楽と真摯に向き合っている様子の樫本氏 (c)CLASSICA JAPAN/Rikimaru Hotta

小澤征爾やチョン・ミョンフンなど世界的に著名な指揮者の下、国内外のオーケストラと共演するなど、世界を舞台に活躍しているバイオリニストの樫本大進氏。昨今では、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第一コンサートマスターとしての活躍も著しい。CS放送のクラシカ・ジャパンでは、10月に樫本氏の関連番組を特集。独占インタビューや彼がもう一つのライフワークとして力を入れている室内楽コンサートの模様を放送する。

樫本氏は「クラシックの始まりは室内楽にあると思うのです。誰かの家の中で弾くものとして始まったので、観客や演奏家同士のやり取りが一番分かりやすい音楽だと思います。少人数の編成だけに、各演奏家の音楽性や人間性が出てきて、演奏していても楽しいです。一人一人の自己主張が強いと思われがちですが、お互いの音が常に重なり合う四重奏などは、そのぶつかり合い自体がルールみたいなもの。私の音楽祭は平和にやっていますが(笑)。互いに尊敬できる大好きな仲間と一緒に、というスタンスで演奏しています」と語る。

彼が愛用中のバイオリン“アンドレア・グァルネリ”は、有名なストラディバリウスとは音色の違いがはっきりとあり、彼はそれを宝石に例えた。「ストラディバリウスがダイヤモンドのようにきらきら輝いている音色だとすると、グァルネリはサファイアのように暗くて深い音色だと思っています。一時お借りしていたストラディバリウスの“ジュピター”は素晴らしい楽器でした。しかし当時はまだ若く、きちんと使いこなす前にお返してしまった感じはありますね。楽器となじむまでには時間がかかります。グァルネリは“ジュピター”をお借りする前から弾いていた楽器です。約10年ほど間が空いていたのですが、昔の知り合いに再会したかのように、すぐに感覚は戻りましたね」

今回は‘10年に行われたフランス・パリの名門ホールであるサル・プレイエルと、デンマーク・コペンハーゲンのルイジアナ近代美術館での演奏を放送。中でも美術館のサロンでの演奏はアットホームな雰囲気の中、アーティストたちの汗がほとばしるほどの熱演が写し出されている。演奏家との音楽的な対話はもとより、楽器を愛おしむ彼の姿にこの秋、酔いしれてみてはいかがだろうか。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「ルイジアナ近代美術館サロン・コンサート」(全5本)
10月3日(金) 毎週金曜夜9:00-9:45ほか
「サル・プレイエル室内楽コンサート」
10月13日(月)夜9:00-10:50ほか
「クラシック新時代 #20」
10月4日(土)夜8:30-9:00ほか
CS放送 クラシカ・ジャパンで放送

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