「銀の匙」中島健人 6回噛んで切腹を覚悟したピンチのシーンとは!?
ことし3月に公開され、話題を呼んだ映画「銀の匙 Silver Spoon」のBlu-ray、DVDが10月15日にリリースされる。Sexy Zone・中島健人が主演を務め、酪農に青春をかける高校生の日々をみずみずしく描いた今作の撮影は、全編北海道・帯広でのオールロケを敢行。吉田恵輔監督が、中島健人の人柄や現場の楽しい雰囲気が伝わってくるような、撮影時のエピソードを明かしてくれた。
-映画を通して一番感じた中島健人さんの魅力を教えてください。
とにかくポジティブだし、天性の明るさがあります。プレッシャーを感じそうな状況でも、楽しめる才能があって、とにかくすごいと思います。撮影が進む中で、もちろんダメ出しもするんですけど、そのダメ出しに対して、新しい課題を与えられたようにゲームを楽しんでるようなところがあって。一番驚いたのは、完成した作品を観る初号試写のときです。どんなベテランの俳優さんでも、見終わった後結構ブルーになるものなんです。“ヒロインも相手役もすげえいい芝居してんな、俺足ひっぱってない?”っていう気持ちになっちゃう。健人は見終わった瞬間に「サイコ―! 俺、サイコ―!!」って(笑)。すごくいいなーって思いました。
―中島さんと言えば、“ラブホリキャラ”で知られていますが、驚いた部分はありますか?
何度も舞台あいさつやイベントをご一緒させてもらって、慣れましたね(笑)。最後の方は、健人に罰ゲームみたいなことさせて遊んでいました。お題決めて「ちょっとコレやってみよう」って。健人が「監督はオリジナルの作品もやられてるから、それにも出てみたいです」って言ったりすると、「俺が健人とやるなら、こういう設定のこういう役をやらせてみたいなぁ。じゃ、やってみようか」って、即興でやってもらったり。
―アイドル・中島健人が八軒に変わったと感じた瞬間は?
3日くらいリハーサル日があって、その時はまだそこまででもないかなって感じだったんです。現場入りして徐々に徐々にって感じかな。撮影が終わるころには、すっかり八軒になっていました。健人は、足も長いし筋肉質でいい体してんだよね。だから八軒だけ学ランの肩パットを抜いてもらったり、体にピッタリしすぎないラインのトレーナーやTシャツを選んで八軒っぽくしたり。メガネもこだわりましたね。漫画で八軒がかけてるものって、結構スタイリッシュなんだよね。原作よりダサいものを選びました。
―監督が見た、中島さんのピンチのシーンは?
たまにミスをして焦ってんだろうなって思うんだけど、そんなに見せないタイプだと思う。1回だけ、真っ白だろうなーってところがあって。アリスが健人の胸で泣くシーンがあるんだけど、アリスが1テイク目から泣いてて、すっごくいいシーンなのね。で、次に健人の表情を撮る番になって「アリスは頭しか写らないから、力抜いててもいいよ」ってアリスに言うんだけど、アリスは全力で泣くのね。そこで健人がセリフを6回くらい間違えたの。その6回とも、アリスは全力で泣くわけ。もう間違えられないような空気ができちゃってて…。後から健人に聞いたら、「やー、次間違えたらもう腹切るしかないと思ってました」って(笑)。
―公開日が、ちょうど中島さんのバースデーに近かったですが、エピソードはありますか?
会見で、サプライズでお誕生日をお祝いしました。そしたら、健人泣いちゃって…。超かわいいなーと思って、俺も泣きそうになりました。根っこが本当に素直なんでしょうね。20歳くらいの子って、「ちょっと恥ずかしい…」とか「人に見られてるから、オーバーめに喜ぶぞ」とか、そういう気持ちもあると思うんです。そういうのが全くなくて、楽しいとか嬉しいとか、そいういう感覚を素直に表現できる人ですよね。本当に好奇心も旺盛で、撮影中も「照明の○○さん、すごいです!」とか、牛の搾乳とかを「超楽しい! もっとやりたい!」とか、一つ一つに興味があるんだよね。好奇心旺盛だし、壁がないし、みんなから好かれてると思う。
―中島さん主演で、第2弾の作品を作るならどんなストーリーになりそう?
健人には、二面性がある役をやってほしい。外面と内面とのズレがある役ですね。先輩と後輩の前では、まったく態度が違う嫌なヤツとか。わりとリーダー意識が強いけど、実は不安の塊とか…、とにかく人間くさい役をやってみてほしい。
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