新日イズムとは「戦い」「自分をさらけ出すこと」…ライガー×永田×棚橋の3選手がトークイベントで舌戦!
プロレス評論家・流智美(ながれ・ともみ)氏による書籍「詳説新日イズム 完全版 闘魂の遺伝子がここにある!」(集英社刊)の発刊を記念したトークイベントが10月24日、東京・新宿FACEにて行わわれ、新日本プロレス所属の獣神サンダー・ライガー選手、永田裕志選手、棚橋弘至選手が登場した。
同著は新日本プロレスの歴史をたどった内容で、今回のイベントでは本の中でも取り上げられている10個あまりのテーマについて3人の選手が語り合ったほか、抽選により集まった観客からの質問にも答えた。
「マイクアピール」というテーマについては、流氏が「ジャイアント馬場さんはマイクを持たなかった。プロレスラーがマイクアピールを最初にしたのは、1970年、アントニオ猪木さんが25歳のときに札幌・中島スポーツセンターで『このヤロー! クリス・マルコフ(「ロシアの妖怪」と呼ばれた往年の外国人レスラー)呼んで来い、 半殺しにしてやる!』とお客さんの前で言ったとき」と、歴史を振り返った。また、プロレスラーにとってのマイクアピールについて、3人の中で一番選手歴が長いライガー選手は「メディアで大きく取り上げられるようになったのは、長州力選手の”噛ませ犬”発言('82年)以降じゃないですかね? ただ、話す内容によって会場がドカーンと盛り上がることもあるし、シーンとしらけてしまうこともあるわけだから、”諸刃の剣”のようなものだと思う。猪木さんからも『ただ話せばいいってもんじゃない』と言われたことがありますよ」と述懐。永田選手は「自分はマイクアピールを意識したことはない。自分のたぎる思いをただぶつけることはありますけどね」、棚橋選手は「今の時代、ファンの人に“分かりやすく”伝えるためにもマイクアピールは大切だし、トップに立つためには絶対必要なスキルだと思います」と語った。
また、観客からの質問で「ストレス解消法」について問われると、棚橋選手が「衝動買い」、ライガー選手は「粘土(※趣味の怪獣フィギュアづくりのため)をいじってます。巡業のときにも必ず持っていっているので」と答えたのに対し、永田選手は「酒ですね、飲まなきゃやってられないですよ、この仕事は!」と話し出すと会場は爆笑の渦に。「だってそうでしょう、自分の思い通りの試合なんてなかなかできないんだから」と続ける永田選手に、棚橋選手が「(永田選手は)巡業先にある居酒屋のクーポンを必ず持ってきている」との裏話を明かしていた。
最後に、書籍にタイトルにもなっている「新日イズムとは何か?」について問われると、「ひとことで言うと“戦い”」(ライガー選手)、「戦う男の魂」(棚橋選手)、「自分をさらけ出して戦うこと」(永田選手)と三者三様の定義を披露。観客の大喝采のもと、約2時間のトークイベントが締めくくられた。
流智美著 集英社刊
1620円(税込)