家入レオが「Nのために」主題歌に込めた思い(2)
(「家入レオが『Nのために』主題歌に込めた思い(1)」より続く)
――「Nのために」はラブストーリー的な展開もありましたね。
希美(榮倉奈々)が数年ぶりにお母さん(山本未來)に再会する場面があるんですけど、最初は希美が逃げてしまうんですよね。それを「希美ちゃーん」って叫びながらお母さんが追いかけて来る場面にはいろいろなものを感じました。
実は私、両想いになることってそんなに難しいことではないんじゃないかなって思っているんです。両想いだからこそ離れていく現実の方が多かったりもするじゃないですか。お互いがお互いに答えられなくて苦しくなったりとか、好きなのにうまくいかなかったりとか。嫌いでうまくいかないことは納得できるんですけど、好きなのにうまくいかないってなんだか切なすぎるじゃないですか。
希美ちゃんもお母さんもお互いのこと嫌いだったわけではないと思うんですよね。お互いがすごく大好きだったからこそ、一緒に居られなくて、それが時を経て強くなってお互いの気持ちに答えられるようになったから再会できた場面には親子のラブストーリーみたいな感じで「わーすごいな!」って思いました。
私も今20歳なんですけど、昔は反抗期もあったりして、なかなか親に優しくできないこともあるのですごく考えさせられました。
――反抗期があったんですね!
いやーすごかったですよ(笑)。母だけじゃなくて周りの大人に対してもすごかったですね。
特に上京してから最初の1年はひどかったです。怖かったっていう気持ちもあって、黙り込んでしまったこともありましたね。けどその時に「大丈夫!」って私のことを追い返さずに根気強くそばに居てくれた人たちがいるから、私はいまここにいると思っています。
なんだかおこがましいですけど、自分の曲で少しでもバトン渡しができたらいいなって。
――今回、実際に撮影現場にも足を運んだとお聞きしました。
ガチガチに緊張していたんです。榮倉さんには何度かお会いしたこともあったのですが本当に優しくて。「Nのために」って結構シリアスなドラマなので、現場もすごく張りつめているのかなって思ってお邪魔したんですけど、皆さん本当に和気あいあいとしていたんですよね。
スイッチの切り替えが早い方々だなって思って。私だったら絶対にひきずっちゃうなって(笑)。
――家入さんが打ち上げで曲を披露している姿を見た窪田さんが「感激した!」とおっしゃっていましたよ!
本当ですか?あいさつをする程度の交流しかなかったんですけどうれしいですね。
窪田さんは他の作品でも拝見させていただいて、影のある役が多いっていう印象でして、実際の方もそういう方なのかなって思っていたんですけど、ごあいさつに行ったらすごく明るい方で。「『サブリナ』聴かせていただいてます!』っていうお話まで頂いて「すてきな方なんだな!」と思いました。
音楽の現場って一度組むとそのまま何年か続くことがあるんですけど、ドラマの現場3カ月で人が代わっていくじゃなですか。私、すごく人見知りなのでそういうところもすごいなって思いました。
――19歳から20歳になるということは人生のターニングポイントの一つだと思うのですが、その瞬間に携わった曲としてどう感じていますか?
「Silly」は自分でも本当に底が知れない楽曲で、その時のリアルなことを書いたんですけど、予言になることが多くて。
「現実なんか必要じゃない」っていうワンフレーズがあるんですけど、ちょうどその時期アルバム制作のこともあったりしてスケジュールが過密だったんです。「現実よりも今はこっち!」とか思ったりもして。
そういう経験もあってか、本当に『言霊』ってあるんだと感じましたね。だからこそ安易に言葉を発してはいけないんだなって。「Silly」は、これからも年を重ねていくにつれて、その年その年で全然違う楽曲になっていくんだなって思います。
'14年10月17日~12月19日
TBS系で放送
家入レオ3rdアルバム『20』
2月25日(水)発売