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元芸人が監督の異色アニメ「てさぐれ」新作の見どころ

2015/04/06 17:36

第1話のワンシーン。本作では「新しい女性型戦闘ロボット」など部活以外のお題も登場する
第1話のワンシーン。本作では「新しい女性型戦闘ロボット」など部活以外のお題も登場する (C)てさぐれ!製作委員会/(C)みならい女神育成局/講談社

4月4日、日本テレビほかにて新アニメ「てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう」の放送がスタートした。

本作はギャグアニメ「てさぐれ!部活もの」シリーズの第3作。これまで登場したキャラクターに加えて、新たに月刊少年シリウス(講談社刊)で連載中の漫画「みならい女神 プルプルんシャルム」のキャラクターたちがレギュラーで出演する、本編のスピンオフという位置付けの作品になっている。

監督の石ダテコー太郎は、お笑い芸人から放送作家に転身、「人志松本のすべらない話」(フジ系)など人気番組の構成を手掛けながら作品制作を行うアニメ界でも異色の存在。

作風もほかのアニメ作家には見られない意欲的なもので、バラエティー番組や生放送番組のノウハウが多分に取り込まれている。そこで今回は石ダテ監督の作風を解説しながら、本作の見どころを紹介する。

「てさぐれ!部活もの」シリーズの特筆すべき点は、劇中のせりふがほぼキャストのアドリブで占められていること。アドリブパートでは野球部や柔道部など部活動のあるあるネタをたたき台に、キャストはそれまでのあるあるを超える“新しいあるあるネタ”をアドリブで発表するという大喜利形式で行われる。

そのため登場するキャラクターには、役を演じるキャスト自身の個性が色濃く反映される。これまでの2作を通じて、主人公の「てさぐり部」部長・鈴木結愛は演じる西明日香のお調子者な性格や下ネタ好きな一面が、てさぐり部メンバーの田中心春に至っては、もともとはツッコミキャラだったにもかかわらず、演じる大橋彩香の笑いの才能により大ボケキャラに変化。そのままキャラクターの個性として形成されていった。

この「キャスト本人の面白さをそのままキャラクターに取り込み、新しいキャラクターに育て上げる」手法は、バラエティー番組やコント番組のキャラクター作りにも共通しており、本作はギャグアニメながらキャラクターの一種の成長を描くことで、続けて見ることの価値を生み出している。

さらに“予定不調和”感も石ダテ監督の作風を特徴付ける。本作では普通ならカットされるような、会話中に不自然に起こった間やお題を外れた展開もそのまま使用されている。

これは石ダテ監督が構成で参加する「5時に夢中!」(TOKYO MX)などの生放送番組が持つ「何が起きるか分からない」“予定不調和”な面白さに通じている。「5時に夢中!」はマツコ・デラックスを輩出したことでも知られる過激な本音トークが売りの番組だが、本作もアドリブという形で過激な本音トークを持ち込んでいるため、ほかのアニメにはないドキドキ感を味わえる。

石ダテ監督は本作の前に、リアルタイムで3DCGのキャラクターを動かしながら放送する生放送アニメ「みならいディーバ」('14年、NOTTVほか)を制作していることからも“予定不調和”へのこだわりを感じることができる。本作にもこれらの要素も多分に盛り込まれており、石ダテ監督がこれまで培ってきたノウハウの集大成となる作品になるだろう。

第1話は冒頭からある伏線を敷きつつ、てさぐれメンバーとプルプルんシャルムメンバーによるアドリブパートを中心に描かれる。

劇中では石ダテ監督式の演出でキャラクターとして“成長している”てさぐれメンバーと“まだ成長する前”のプルプルんシャルムメンバーを対比させており、初めて「てさぐれ!部活もの」を見る視聴者に対する配慮も施されている。癖の強いように見えて、できるだけハードルを下げるという丁寧な作りも人気バラエティー番組に携わってきた石ダテ監督ならでは。

それまでのアニメが乗り越えられなかった面白さの問題を、自身の経験を生かした新しいアプローチで開拓しようとする仕掛けがこそが、石ダテ作品が異色の存在ながらアニメファンの支持を受ける一因となっていることは間違いない。本作はアニメファンはもちろん、バラエティー番組や生放送番組を愛する“テレビ好き”の視聴者にこそ見てもらいたい作品だ。

てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう」は毎週土曜日の夜1:55から放送。放送終了後の夜2:25には、ニコニコ動画の公式チャンネルで最新話が公開される。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう」
毎週土曜日夜1:55-2:25
日本テレビほかにて放送
監督:石ダテコー太郎
声の出演:西明日香、明坂聡美、荻野可鈴、大橋彩香、上田麗奈、三上枝織、大久保瑠美、小松未可子、高森奈津美、上坂すみれ

第1話動画
【HP】www.nicovideo.jp/watch/1428057754

ニコニコ動画公式チャンネル
【HP】ch.nicovideo.jp/tesabu

公式サイト
【HP】www.ntv.co.jp/tesabu/

公式ツイッター
【HP】twitter.com/tesabu

CD「やっぱりStand Up!!!!!/色彩crossroad」
4月22日(水)発売予定 1200円(税別)

Blu-ray&DVD第1巻
6月24日(水)発売予定 Blu-ray:6000円(税別) DVD:4000円(税別)
<音声特典>
・オーディコメンタリ2種
・新しい◯○ロングバージョン(第1、2話)
<映像特典>
・てさプルだョ!スケジュールの合う人だけ集合!(仮)
・ノンクレジットOP/ED (第1、2話)
<封入特典>
・ブックレット(4P)
・2016年2月開催予定「てさプル!催しもの」イベントチケット優先販売申込券(詳細は後日公開)
<Blu-ray限定特典>
・マルイノ氏(「みならい女神プルプルんシャルム」キャラクターデザイン)描き下ろし6巻収納三方背BOX
・ラジオCD「てさぐれ!ラジオもの」(#25、#26)

画像一覧
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  • 第1話のワンシーン。本作では「新しい女性型戦闘ロボット」など部活以外のお題も登場する
  • 【写真を見る】第1話の冒頭シーン。前作と同じシチュエーションなのには理由が!
  • 初めての大喜利に挑戦する「みならい女神 プルプルんシャルム」メンバー
  • 第1話で「てさぐれ!」メンバーは1コマ漫画の大喜利に挑戦
  • 「てさぐれ」メンバーは(左から)鈴木結愛役の西明日香、高橋葵役の荻野可鈴、田中心春役の大橋彩香、佐藤陽菜役の明坂聡美に園田萌舞子の上田麗奈を加えた5人
  • 「プルプルんシャルム」メンバーは(左から)小批木友美役の上坂すみれ、十六夜花音役の大久保瑠美、有栖川凛役の三上枝織、宇佐美陽菜役の小松未可子、円城寺結衣役の高森奈津美が参戦
  • 「どんちき」など謎の発言を連発し、回を重ねるごとにキャラクターが“進化”した心春
  • 本作のキャラクターの動きは、演じるキャストの収録時の動きをトレースしているものも

関連番組

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てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう

出演者:西明日香 明坂聡美 荻野可鈴 大橋彩香 上田麗奈 三上枝織 大久保瑠美 小松未可子 高森奈津美 上坂すみれ 

関連人物

  • 明坂聡美

    明坂聡美

  • 西明日香

    西明日香

  • 三上枝織

    三上枝織

  • No Image

    小松未可子

  • No Image

    上坂すみれ

  • No Image

    荻野可鈴

  • 大橋彩香

    大橋彩香

  • 大久保瑠美

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  • 上田麗奈

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