富司純子「秋元才加の演技に心打たれた」
4月29日(水)にNHK総合で放送される特集ドラマ「紅雲町珈琲屋こよみ」の試写会が行われ、主演の富司純子らが出席した。
同作は、紅雲町という町で、コーヒー豆と和食器の店・小蔵屋を営む76歳の主人公・草(富司)が、店を訪れる客との触れ合いから日常に潜む小さな問題を解決していくストーリー。
原作は、吉永南央の「萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ」、「その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ」。
富司は「原作と脚本を読ませていただいて、とてもお草(そう)さんがすてきで、こんなすてきなお草さんをやらせていただけた幸せを本当に感謝しております。このドラマは、NHKだからこそできたドラマだと思います。小川をサラサラと気持ちよく笹舟が流れていくような、本当にたゆたゆとした流れていくようなドラマです。
大人のドラマと言ったらおこがましいんですけど、じっくりと見ていただくドラマを作っていただけたんじゃないかと思います」と落ち着きのあるゆったりとしたドラマであることをアピール。
劇中にそれぞれの専門家による監修での料理やコーヒー、器が多く出てくることについて「おいなりさんやポトフなどいろいろなお料理が出てくるんですが、劇中に出てくるポトフにはゴボウが入っていて、それを家でも試してみたらとってもおいしかったです。
それから器がたくさんあるセットも、あの中に入るととても落ち着くんですけど、すてきな器がいっぱいある中で、大きな火鉢がありまして、それでぬか漬けをしようと思っていただいたりもしました。
そしてコーヒーも、うちは主人もコーヒーが好きなので、食後は必ずいただきます。今回は、いろんなコーヒー豆をプレゼントしていただいてそれを試したり、とってもおいしいので、今度はこれに変えてみようかと言いながら楽しんでいます」と劇中に出てきた物が私生活にも影響を与えているようだ。
また、印象に残っているシーンを聞かれ「私が涙がうるっときたのは、久美子役の彼女(秋元才加)が、お草さんが一生懸命作ったポトフを(差し入れを持っていった近所の人に)『ボケてる人は何入れるか分からないから持って帰って』と言われて、自分で涙ながらにいただくシーンです。彼女はすごく良いお芝居をなさったので、もうすごく胸がいっぱいになって、あのシーンは好きですね。
それから橋爪(功)さんとのシーンは、いくつも良いのがあるんですけど、金継ぎのカップを前にして『傷を持った人間だからこそできることがある』というところがあります。あのせりふがすごく好きなんですけれど、自分も傷を持っていて、橋爪さんのお役もきっと散々悪いことをしてきたというか(笑)。だからこそ良いこともできるんじゃないかという橋爪さんとのカウンターのシーンも気に入っています」と心温まる場面がたくさんあることを明かした。
4月29日(水)夜7:30-8:43
NHK総合にて放送