年下との恋愛は…黒谷友香にインタビュー!
石田衣良原作の恋愛小説「眠れぬ真珠」(新潮文庫)を映像配信サービスdTVにてオリジナルドラマ化。4月22日より配信中。
同作品は17歳差の男女の恋愛を描き、純粋で引かれ合うからこそ、互いを激しく求め合う情熱的なシーンはもちろん、恋愛の奥深さを感じさせてくれるラブストーリーとなっている。
気鋭の映像作家・徳永素樹(中村蒼)と恋に落ちる銅版画家・内田咲世子を演じた主演の黒谷友香にインタビューを行った。
――咲世子を演じてみての感想は?
アーティストで、普段どんな生活をしてるんだろうっていう風に思わせられる神秘的なところを出そうとしました。職業が銅版画家なのですが、なかなか「前からやってます」っていう雰囲気を出すのが難しかったですね。小学生のころに彫刻刀で木版画はやったことはあるんですけど、道具の持ち方からして違うので、実際にプロの方に付いて教えていただきました。銅版画は意外と難しかったです(笑)。
――咲世子を分析すると?
いろんなものを含んでるような人間だと思います。かわいいだけじゃなくって、冷めてる部分や温かい部分もある、すごくいろんな面を持ってる人。だから年下の男性とも恋愛もできるし、(大政絢さん演じる)ノアともちょっとした友情関係みたいなのも築けられる、あまり拒絶はしない人なのかなと思いました。
――作品の魅力は?
意外にドロドロしているのかなと思うかもしれませんが、本編は後味さっぱりというか、「うん分かる分かる」みたいなことや、「言いたいこと言ってくれてる」というストレス発散ができるところだと思います。ぜひ女性に見ていただきたいですね。
――共演の中村さんの印象は?
中村さんは真面目というか、まだ若いのに落ち着いている方。現場であまり喋らなかったのですが、彼の役はベラベラ喋るような感じじゃなく、あの年齢の子が持っているような将来の悩みを持っている設定だったのですが、すごく接しやすい方でした。
――素樹のような男性は?
素樹も、もともと仕事がうまくいっていればもっと違ったはず。本当に人との出会いのタイミングですね。今、すごく自分に自信が無くて、不安で、悩んでいるっていう時に出会ったからお付き合いが始まりましたけど、「全然うまくいってます」っていう時は擦れ違いが生まれたと思います。
――年下の男性との恋愛に興味は?
疑似体験じゃないですけど、原作を読んだ時に「こういう感じなんだ」って思いました。小説として読んだ時にはすごい、女性が書いたんじゃないかっていう“女性”性というか、女心の描写とかに感動したので、年下との恋愛も引き込まれるものがありましたね。そして、石田衣良さんはすごい方だなってあらためて思いました。
――撮影中の苦労は?
犬との絡みが結構大変でしたね。このドラマや原作もそうですけど、犬がすごく大切なモチーフというか、雰囲気作りの一つなんです。原作と飼っている犬種が違ったり、住んでいる場所も(原作は)山の方で、原作と脚本のちょっとしたイメージの違いを自分が現場に立って、感じながら演じられたっていうのは面白い視点でした。苦労まではいかなかったですけど「ここかー」みたいな(笑)。
――ここを見てもらいたいというシーンは?
井浦新さん演じる卓治とプールサイドで、「30代、40代ってこうだよね」っていう、異性だけど語り合い、「人間としてそういう時期なんだね」みたいに共感しあうところです。恋愛とかそういうのを超えてドラマを見たら、「ああそうか」って余韻として残るかな。恋愛でキュンキュンとかありますけど、でも年を重ねていくことの喜びや切なさ、悲しさとかそういうのも同時に味わえると思います。
――最後にアピールを。
このドラマは男性よりも女性向けな感じはしますが、私の世代の30代、40代の女性にぜひ見ていただきたい、すごく面白い作品だと思います。ファンが多い原作なので、どう思われるのか興味があります。監督の細部にまでこだわった演出力で、すごく原作とは一味違った映像が生まれました。この作品を見て、大人になった時の恋愛って楽しくもあり、つらくもあり、若い時じゃない恋愛を感じてほしいなと思います。面白いと思います。でも、若い男の子が見たらどう思うのかはちょっと聞きたいかも(笑)。
4月22日より配信中
【HP】video.dmkt-sp.jp/ft/s0004350