谷隼人が語る「新網走番外地」での高倉健
このたび東映チャンネルで谷隼人が出演している「新網走番外地 さいはての流れ者」「新網走番外地 吹雪のはぐれ狼」「あゝ予科練」等が7月に放送されることに先だち、インタビューが行われた。
「『網走番外地』は谷が映画の業界に入る前から見ていた。大ファンだった方たちと共演できた」という思いが強い作品だそうで、「僕たちは電車と青函連絡船で北海道に行った。生まれが鹿児島なので、寒いところを知らなくて、先輩に”股引も持っていないのか”と怒られ、慌てて股引を買いに行くような状態だった」と話し始めた。「アイヌの役で馬に乗るシーンあった。その時馬から落ちてしまって、てっきり『大丈夫か?』と言われると思ったら、
『どけー!』と。何回も撮り直しができるシーンでは無かったので仕方がないですけど、そんな時は早く偉くなりたいな。と思いました」と当時の心境を語る。
高倉健さんたちと撮影をしていた北海道では、「撮影の時の合宿は、毎日飲み会で大騒ぎ。ほとんど喧嘩みたいな状態だったけど、山の中で男ばっかりでしたからしょうがない。飯食う前に風呂行って、風呂から出たら腕立てやって、そして外を走らされることもあったなぁ。ほんとに死ぬんじゃないかと思うようなこともありました」。高倉健さんとの思い出では「『網走番外地』の頃は、健さんに本当に可愛がってもらいました。毎日、健さんの部屋で食事をして、健さんはコーヒーを15杯、20杯と飲まれて。本人はなかなか寝ない方でしたから。夜中の2~3時まで。僕たちはその食事の後遊びに行きたいと思っていたんだけど、それを誰かが健さんに情報を流していて、わざと帰してくれませんでした。でも、その時いろおな話をしてくれたのは嬉しかった。そして健さんが夜中に警備員の格好で見回りをしたり、いたずらの好きな方でした」と語った。「その後、僕らは2時間くらい爆睡して6時、7時には撮影現場に出発。でも健さんは11時頃にいらっしゃいました」そんな過酷な撮影の日々でも「健さんはファッション雑誌も良く読まれていましたし、撮影にはスーツケースを3~4個持ってきていて、朝昼晩と衣装を替えられていました」と、健さんのおしゃれな一面も懐かしく話してくれた。
谷がボクシングをするシーンがある「新網走番外地 吹雪のはぐれ狼」では、「健さんがボクシングが好きですから、トレーニングを随分やらされました。ボクシングの相手をしてくれた方が、撮影に関しては素人の方だったので、結構マジでこられ大変でした。そういうこともあって健さんには良くジムに連れて行かれました。でもそのおかげで今の病気知らずの体につながりました。本当に感謝しています」とのこと。
当時はテレビドラマ「キイハンター」に出演していたという谷。そのため「新網走番外地」での出番は多くないと語るが、映像を見るとその時のことを今でも鮮明に思い出します。と、谷は懐かしそうに数々の作品に思いをはせていた。
7月6日(月)午後1:00-3:00ほか
「新網走番外地 吹雪のはぐれ狼」
7月8日(水)午後1:00-3:00ほか
「あゝ予科練」
7月4日(土)夜11:00-深夜1:00ほか
「男組 少年刑務所」
7月9日(木)深夜0:00-1:30ほか
CS放送 東映チャンネルで放送