「まれ」最終週!圭太の成長ポイントを振り返る
NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「まれ」がいよいよ最終週に突入。圭太(山崎賢人)の言葉に触発されて、“夢”がテーマのケーキでコンクールに挑むことを決めた希。父・徹(大泉洋)は登場するのか、希のコンクールはどうなるのか。見どころが満載となっている。
希の夫であり、輪島塗を語り出すと止まらない職人・圭太。熱く不器用な男ながら、最近の放送では育児と夢との間で葛藤を続ける希を包容力で包み、見守り続ける“イイ男”として成長著しい姿を見せている。
圭太がここまで成長するに至ったターニングポイントを3つ挙げてみよう。
【1 希への告白】(第2週12回 4月11日放送)
物語を貫くことになる、圭太の一本気な性格があふれた名シーン。告白というよりは、輪島塗職人という自分の夢を熱く語ってしまい、夢嫌いの希からじんましんを出されてしまう。また二人の恋愛の行方が外浦村の村民の賭けの対象になってしまい、少しふびんだが、視聴者に身近で不器用な熱い青年とイメージを確立した。
【2 輪島塗の危機を救う、そして五代目紺谷弥太郎襲名】(第18週108回 8月1日放送)
倒れた祖父・弥太郎(中村敦夫)の代わりに、フランスの有名陶器ブランドと輪島塗のコラボを進める圭太だが、なかなかほかの職人たちの信頼を得ることができない。しかし弥太郎の悲願をかなえてあげたいという強い思いを持った圭太に協力者が増え、何とかプレゼンの日までこぎつける。職人たちの努力の結晶である器の素晴らしさを述べる圭太。次世代の塗師屋として責任感を感じさせる名シーンになった。
【3 父との和解】(第25週149回 9月18日放送)
圭太の父・博之(板尾創路)が輪島市長に当選し、祝宴会が設けられている時に、圭太が突然現れる。これまで作中では犬猿の仲の親子として描かれてきた親子だったが、圭太は素直な祝福と、「これからの輪島塗をよろしくお願いいたします」と深く頭を下げる。博之は「まぁ、飲め」と圭太に酒を注ぎ、親子二人で飲み交わす。塗師屋継承問題など決定的な亀裂もありながら、圭太の成長によって親子関係が修復し、父親の前で初めて照れた素直な表情を見せる圭太が印象的だった。
最終週では、義弟の一徹(葉山奨之)と共に徹の消息を探し求めてきた圭太が、希に徹のことを告げ、またコンクールに向かう希を支え続ける。成長を続ける圭太の到達点も描かれるだろう。