「栄子と私は逆」森カンナインタビュー(前編)
映画「劇場版 びったれ!!!」が11月28日(土)に全国ロードショーされる。田島隆の人気漫画「奮闘!(きばれ)びったれ」を原作にした同名ドラマ(1~3月tvkほか)の映画化。広島の街を舞台に、“お人好しで頼りないシングルファーザー”“切れ者の司法書士”“元・極道”という3つの顔を持つ主人公・伊武努(田中圭)が、理不尽な目に遭う庶民を助けるべく奮闘する姿を描く。
Smartザテレビジョンでは、伊武を公私ともに支えつつ、思いを寄せる部下の司法書士補助者・杉山栄子役を演じた森カンナにインタビュー。前編では撮影で初めて訪れた広島や、栄子について語ってもらった。
──公開日が近づいてきました。劇場版の撮影はいかがでしたか?
ドラマ版から続いての劇場版だったので、撮影にはスッと入れましたね。でも、ドラマ版とは違う描かれ方をしていたり、明かされていなかったことが明かされているので、劇場版はさらに楽しめると思います。
──今回は広島でロケをされたそうですね。
ドラマでは広島の設定で、撮影は東京でしたけど、劇場版はオール広島(ロケ)でしたね。実際に(エキストラなど)出演していただいた方も、みんな広島の方だったので、撮影中も広島弁が飛び交っていて新鮮でした。
──ドラマでも広島弁が中心ですね。少しきつい言い方に感じることもある方言だと思いますが、抵抗はありませんでしたか?
「びったれ(小心者)」もそうですけど、インパクトはありますよね。でも、広島出身の友達が多くいるし、普段から聞いていたので、分からない言葉はあまりなかったです。
──広島は好きですか?
今回、初めて行ったんですけど好きになりましたよ。広島、好きです。いろんな風景があって、街は都会っぽいし、少し離れるとのどかな土地があって。広島の中でも町によってはガラッと印象が変わりますよね。
──おいしいものも多いですね。
そうですね。広島焼きだったり、あとはかきが大好きなので。(撮影の合間に)かきを食べに行ったんですけど、びっくりするくらいおいしくて。広島ロケならではの“特典”でしたね(笑)。撮影中なので焼きがきにしたんですけど、生がきも大好きです。
──杉山栄子はカープ女子ですよね。
(広島東洋)カープの歌は覚えました(笑)。あと、カープのグッズとかあったら、つい見ちゃいます。
──栄子はどんな女性ですか?
まあ、しっかりしてますよね。伊武さんの書類の細かいミスを次から次と、訂正、訂正って、間違い探しするみたいに(笑)。伊武さんを引っ張っているように見えるんですけど、実は付いていっている感じで。仕事中はとにかく伊武さんを追い掛けて叱ってますけど(笑)。
──森さんと栄子は似ていますか?
いやぁ、全然違いますね。一緒のところがない。栄子はしっかりしてますし、私はその逆。人から「しっかりしなさい!」と言われる方なので。
──意外ですね。
本当ですか? 他の記者さんにも言われたんですが、実はそっちじゃないんですよ。全然違う人間です。だから、憧れはありますね。私もしっかりしたい(笑)。きちんとしてますよね。私は間違えててもいいやとか、ちょっとした間違いはいいかなって考えてしまうので。栄子はきっちり「(書類は)一語一句合わせてください!」という人間。妥協は許さない感じでいいですね。
──劇場版では伊武の娘・かりん(岩崎未来)との共演シーンが多かったですね。
かわいかったぁ~。とにかくかわいくて、人懐っこくて。「遊ぼう! 遊ぼう!」って言ってきてくれて。癒やし! 現場の癒やしでしたね。
──田中さんは「天才」とおっしゃっていました。
演技は天才ですよ。よく、人のことを見てますし。でも、ちゃんと子供っぽいんですよね。自由というか、「おなかが減った~」とか、子供らしく言ったり。なかなか(子役では)いないじゃないですか。でも、かりんちゃんは大人びたところはなくて。いい意味で、ちゃんとした子供で。でも、演技はすてきなんです。かわい過ぎて母性本能をくすぐられましたね。子供が欲しいって思っちゃいました。そんな自分にもびっくりですけど(笑)。
11月28日(土)より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
※広島は11月7日(土)先行上映
出演=田中圭、森カンナ、岩崎未来、日向丈、池田鉄洋、黒田大輔、国広富之、山本耕史、竹中直人ほか
監督=金田敬
原作=田島隆
脚本=竹内清人、田島隆、
主題歌=「森森森」あゆみくりかまき(SMEレコーズ)
制作・配給=ビデオプランニング
宣伝・配給=太秦
【HP】bittare.jp/