T.O.Pが泣いた?上野樹里&T.O.P対談【前編】
11月2日より映像配信サービス「dTV」にて配信されているドラマ「シークレット・メッセージ」。初恋の痛みを乗り越え、新たな恋に踏み出す二人の奇跡の純愛ラブストーリーを描いている同作で、ダブル主演を務めている上野樹里とT.O.P from BIGBANG チェ・スンヒョン(以下チェ・スンヒョン)に同作の魅力をそれぞれ語ってもらった前編。
――今作に出演が決まったときの気持ちは?
上野:私にとって初めてのWEBドラマへの出演でした。しかも、グローバルプロジェクトということで、アジアを中心に同じ時間帯にたくさんの方たちとこのドラマで同じ気持ちを共有できる、一つにつながれるという部分にとても魅力を感じました。今回は、日本よりもWEBドラマが浸透している韓国で撮影が行われるということで、とても楽しみにしていました。
チェ・スンヒョン:僕自身においても好奇心を抱くものでしたし、この先、さらにWEBドラマの市場規模が拡大していくであろう、その先駆けともいえるこの作品に参加できるのは、とても光栄なことだと思いました。
――台本を読んだときの感想は?
チェ・スンヒョン:それぞれ違う国と違う言葉を持つ男女が、それぞれが過去の失恋が元で心に傷を抱えているけれど、顔も知らないままお互いの心の傷を癒やしながら、少しずつ距離を縮めていくというところがとても美しい物語だと思いました。
上野:韓国のラブストーリーならではのピュアでチャーミングなところもあるし、テーマがLINEというすごく身近なツールで、言語の違いはあるんですけども、翻訳機能を駆使しながらお互いにやりとりをしていたり、リアリティーを感じられるのがいいと思いました。
チェ・スンヒョン:言葉が通じない中で、お互いにリアクションをとっていかなければいけない。最初はどのように呼吸を合わせていくのか、好奇心がありましたし、これは僕にとって新しい経験になると思いました。
――今作で初共演だが、お互いの印象は?
チェ・スンヒョン:上野さんは韓国(アジア)でもとても人気がある女優さんで、僕自身も上野さんが出演した作品を見ていて、とても個性のある表現をされるすてきな女優さんという印象を持っていました。なので、今回ご一緒できると聞いたときは、素直にうれしかったです。そして、実際に共演をさせていただいて、とても繊細で、いい意味で敏感な感覚をお持ちの方だなと思いました。ちょうど上野さんが無言劇をされるシーンで初めて一緒に撮影をしたのですが、優れた感性で表現される姿を見て感動しました。
上野:T.O.Pさんは、世界的グループのBIGBANGのメンバーであり、トップスターなので、私がヒロインで釣り合うのか、「本当に私でいいのかな」って最初は不安に思っていたんです。でも、このドラマ自体が、LINEを通してのささやかな恋のお話なので、それをトップスターのT.O.Pさんと一緒にできるのはとてもレアだなと思いました。
――実際に会ってみてどうだった?
上野:BIGBANGのT.O.Pさんといえばキラキラした、常にキマッている、格好いいイメージがあるじゃないですか? でも、撮影現場でお会いしたときのT.O.Pさんは、ウヒョンに完全になりきっていて、映像制作をしている人としての純朴なオーラを放っていたんです。静かに、真摯(しんし)に撮影に集中されている姿を見て、撮影中はBIGBANGのT.O.Pさんとしてではなくウヒョンとして、私自身も役柄のハルカとして接していました。
チェ・スンヒョン:僕は日本には毎年のようにコンサートツアーなどで訪れていますが、日本のドラマや映画などの作品に出演したり、日本の俳優さんと交流する機会はこれまで一度もなかったんです。それというのも、今回の上野樹里さんと共演できる、この運命的な出会いを待ち続けてきたからこそだと思います。
上野:ありがとうございます。さっきから褒められてばっかりですね(照笑)。実際T.O.Pさんとの共演シーンは少なかったのですが、7話で二人が妄想の中でデートをするシーンがあるんです。そのときに見ている人がリアルにすっと笑えるようにと、T.O.Pさんが韓国ではやっているギャグとか言葉、言い回しにこだわって、時間がない中でも丁寧に、妥協せずに作品作りをしている姿を見て、俳優としても素晴らしいなと思いました。
――撮影中、刺激になったこと、印象に残っているエピソードは?
上野:本当にハルカとして身一つで韓国に行ったという感覚で、韓国で過ごす日々を大切に毎日の撮影を行いました。瞬間瞬間をどう感じて、みんなとどんな関係を築いて、どうやって成長していくのか、撮影をしながらリアルに作り上げていった感じがあります。監督からアドリブを要求されることもたくさんあったのですが、皆さんのパッションを感じながら、最後までピュアな気持ちを持って撮影に臨むことができました。韓国の制作陣と撮影を行うのは初めてだったのですが、あらためて作品を作るのに国境って関係ないんだって、自分が身を持って体感しましたし、そこで感じた喜びを今作を通して伝えたいと思いました。
チェ・スンヒョン:僕はもともと建築物に関心があって、日本の古い建物や、韓国の韓屋(ハノク)という伝統建築物に興味があったのですが、ウヒョンが日本で下宿している家がまさに木造の古い建物で。今回のドラマの撮影はとてもハードで、体はとても疲れていたのですが、終始リラックスすることができました。とはいえ、撮影中は1日に2、3時間しか寝られない状況で、これまでいろんな活動をしてきましたが、この10年間の中で、正直、一番スケジュール的にタイトで大変だった気がします。なので、みんなに見られないように、撮影の合間にこっそりセットの中のトイレで一人で泣いていることもありました(笑)。
上野:えっ? 泣いてたんですか? 泣くぐらいだったら寝たらよかったのに(笑)。個人的に一番印象に残っているのが、劇中に無言劇をするシーンで。当初は韓国で著名な先生に教えていただく予定だったのですが、スキルがあまりにも違い過ぎて、逆に違和感があるなと感じたんです。不器用ながらにも、ダンスを介して等身大のハルカの気持ちを表現したかったので、日本で以前からお世話になっている先生と一緒に、オリジナルのダンスを本当に手作り感覚で一つ一つ作り上げていきました。最初は1分ほど使われる予定だったのですが、そのまま監督が映像にしてくださり、とても驚いたのですが、こうして自分のアイディアがドラマに生かされてやりがいを感じましたし、ハルカという役に対してさらに思いが強くなりました。
映像配信サービスdTVで日本独占配信中(毎週月・水・金曜日更新※全10話)
【HP】video.dmkt-sp.jp/ft/s0005005