志尊淳×芳根京子“友情”対談(1)最初は遠い存在?
昨年、10月17日より全国公開された志尊淳主演映画「先輩と彼女」が、2月2日(火)にDVDをリリースする。同作は、南波あつこの同名少女漫画を原作にした学園ラブストーリーで、高校のOG・葵(小島梨里杏)に片思い中の3年生・圭吾(志尊)に恋をした、新入生・りか(芳根京子)のいちずな恋模様を描く。
SmartザテレビジョンではDVDのリリースを前に、志尊と芳根にロングインタビューを敢行。本作の他に「表参道高校合唱部!」('15年、TBS系)でも共演し、大の仲良しとなった“先輩と彼女”の2人に現場のエピソードなどを語ってもらった。
――あらためて作品に参加された感想を教えてください。
志尊:公開当初10館だったのが、最終的に51館まで拡大したのがすごくうれしいです。なかなか関東に来られない地方の方にも見ていただける作品になったのがうれしいですし、映画館の方に「映画館で上映してほしい映画」と言っていただけたのもうれしかったです。俳優仲間からも「淳、『先輩と彼女』って映画やっていたね」と言っていただけて、あのとき精いっぱい演じた作品がいろいろな人につながっていくようになったのはうれしい限りだなと思いますし、もっとたくさんの方に見てもらいたいです。
芳根:もうずっと前に撮影していたような気がしていますが、ちょうど1年前に撮影していたんですよね。撮影後、私の前髪がなくなったり、志尊くんの髪がなくなったり、いろいろと髪の毛の変化が激しい2人だなという感想です(笑)。
志尊:いろいろあったね(笑)。
芳根:でも、まだ1年なんだなというのが本当に不思議なくらいです。実は志尊くんとも1年前に初めてお会いしたんですよ。
志尊:そう、ちょうど1年くらいにね。
芳根:もっと前から知り合いの感じがしているのですが…。私はこの作品が“リアルJK”最後の撮影で…。
志尊:ちょっと、リアルJKって何だよ(笑)。
芳根:えっ? 他に何て言うんだっけ!?
志尊:現役高校生でいいじゃん。
芳根:そっか(笑)。現役高校生として最後に演じる高校生だったので、そういう意味でもこれから私の中に残る作品になるんだろうなと思いますし、何より“キラキラな世界”に入れたことがうれしかったです。
――映画はご自分でもご覧になりましたか?
2人:見ました!
芳根:志尊くんはいつ見た?
志尊:僕は試写で見てから映画館の大きいスクリーンで見たのですが、「うわっ映画だ~!」と思いました。想像以上にキラキラした演出になっていました。撮っているときは、役に集中していますし、逆に少女漫画らしいところは所作で表現しているだけで、あまりないのかなと思っていたんですけど、音楽が入った映像で見るとその世界観が広がっている感じがしてテンションが上がりました。
自分が出ている感覚で見ていないというか、主観的ではなく、客観的に入り込めたので、スタッフさんには頭が下がる思いです。自分の作品を見るとき、いつもは恥じらいがあるんですけど、この作品に関してはあまり恥じらいという感覚はなかったです。一つの作品として客観的に見られたから良かったと思う部分も駄目だったなと思うところも、ス~っと入ってきました。
芳根:それすごく分かります! 私も見る前は恥ずかしかったのですが、見始めたら作品の世界にス~っと入っていけたので。でも、帰りにマネジャーさんと感想の話をしていて、ちょうどそのころ「表参道高校合唱部!」の撮影をしていたこともあって、少しの間に感覚が変わっているのだなと思いました。
今思えばもっとこうしておけば…などといった反省点もありますが、当時は全力でやっていたので、悔いが残っているということはないんです。なので、私も一つの作品として、自分で見て面白かったです。
――いろいろな人にお勧めしましたか?
志尊:男友達に「見てよ!」と言いづらくて(笑)。「見るよ!」と言ってくれたら「ありがとう!」となるのですが、芳根ちゃんは友達が女の子だからいいと思うんですけど、僕の友達は男の子だから。「志尊、一緒に見に行こうよ」って連絡がたくさんきました。
芳根:私は幼なじみの女の子がいるのですが、その子は少女漫画が大好きなんです。その子から「泣いた~!」って連絡をいただいたときはとてもうれしかったです。とても身近な存在で、私のことを一番知っているって言っても過言ではない女の子が、「芳根京子」ではなく「都築りか」として見てくれて、しかも泣いたという連絡をくれて…。エンドロールで私の名前を見忘れるほど号泣したと言われて、本当に良かったなと思いました。
――志尊さんから見た都築りか、芳根さんから見た美野原圭吾の印象は?
志尊:僕は漫画を読んだとき、あまりイメージできませんでした。りかちゃんというキャラクターが人間っぽくなくて。「こんな人、実際にいるの?」って思ってしまって、具現化できなかったんです。でも、芳根ちゃんが演じて、「あ、これはりかだ!」と思ったんですよ。だから、もうりかは芳根ちゃんのイメージという感じでした。
――では、芳根さんはみの先輩(美野原)に対してどう思われましたか?
芳根:私は志尊くんと初めて会ったとき、「あっ、みの先輩だ!」って思いました。今ほど深い話はできなかったので、受けた印象になりますが。あのとき仲が悪かったとかじゃないと思いますけど…。今は正直、志尊くんはみの先輩じゃないと思うんですけど。初めましてのときは、みの先輩のようにキラキラしていて、遠い存在だったなと。
志尊:ふ~ん!
芳根:いやいや、今の志尊くんを否定しているわけじゃないよ!(笑) 前はどうやって志尊くんに近づけばいいんだろうとずっと考えていたので。その気持ちはりかちゃんと同じなのかなと思います。私が人見知りということもあると思うんですが、やはり「表参道高校合唱部!」で3カ月間ご一緒させていただいて、志尊くんの中身をもっと知ることができました。
そうなると私はみの先輩より、志尊くんの方が“柔らかい”と思いました。みの先輩はどこか近寄り難いオーラがあるなと思っていて、フレンドリーにいくというより、憧れの存在になるのが分かるなと。“先輩感”がすごいですしね。
【「志尊淳×芳根京子“友情”対談(2)壁ドンは人による」へ続く。同記事は2月2日(火)朝6時掲載予定】