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“2つのユウヒデン”DVD発売記念対談「宮崎×松井」

2016/02/01 00:00

Dステ17th「夕陽伝」と関西版・D-BOYS、劇団Patchが連鎖上演した「幽悲伝」のDVD発売を記念して、宮崎秋人(写真右)と松井勇歩(写真左)の対談を敢行!
Dステ17th「夕陽伝」と関西版・D-BOYS、劇団Patchが連鎖上演した「幽悲伝」のDVD発売を記念して、宮崎秋人(写真右)と松井勇歩(写真左)の対談を敢行!

'15年に公演された俳優集団D-BOYS瀬戸康史主演のDステ17th「夕陽伝」と、関西版・D-BOYS、劇団Patchが連鎖上演した「幽悲伝」がついにDVD化される。

本作は、古事記に記された「イザナギとイザナミ」の冥府来訪譚をベースに、大和国大王の息子である海里と都月が、思いを寄せる幼なじみ・陽向の政略結婚により引き起こされた国の存続を脅かす惨事に、それぞれが立ち向かっていく姿を描く。

劇作家・末満健一が本作をDステ用に描き下ろし岡村俊一が演出を担当。連鎖上演されたPatch版では末満が演出を担当した。

今回、“2つのユウヒデン”のDVD発売を記念し、それぞれの作品で、兄・海里に劣等感を抱き、陽向にいちずな恋心を持つ弟・都月を演じた宮崎秋人(Dステ版)と松井勇歩(Patch版)の対談を敢行。2人が思い描く都月像や、見どころなどを明かした。

――公演を終えての感想は?

松井:嵐のようでした! 今回の舞台は特殊で、普通1カ月くらいの稽古を4カ月やっていたので、逆に本番まで始まることの実感がなくて(笑)。けど始まったら始まったで気付いたら終わってたなぁっていう感覚です。(大阪・森ノ宮ピロティホールは)これまで4年間そこでやることを目標の一つにしていて、ずっと立ちたかった舞台なので、そこに立てたときの壮大さに感動して、せりふ飛びそうになりました(笑)。

宮崎:余裕そうに見えたけどね(笑)。

松井:全然!

宮崎:僕は、今まで一方的にD-BOYSの先輩たちを舞台や作品で見てきて、その中に入って同じ板の上に立てて、尊敬できる先輩がたくさんいて、自分は幸せだなと単純に思いましたね。もっともっとこうできたんじゃないかって思いつつも、今の自分にできる都月はやったつもりだったので、「夕陽伝」だけでなくもっとDステに関わって、今以上に作品に貢献できるようになりたいという新しい目標ができました。

――都月を演じるに際してどんな人物像を描いてましたか?

宮崎:愛にあふれた人間だなと思いました。表面的には陽向に対しての思いもありますけど、やっぱり海里が好きだったり、この国が好きだったりというのを直接的なせりふがない中で、それをお客さんにどう感じさせるかというのは悩みました。

松井:最初は都月って一番わがままやなって思いました。都月は兄に対して定めがどうとか、決まりがどうっていう話をしているのにもかかわらず、どこかでそれを認めてない自分がいて、だから兄上さえいなければという言葉が出てきてしまう。わがままで子供で実は海里の方がちゃんと考えているんじゃないかなって。

――松井さんと宮崎さんの“都月”の違いは?

松井: (宮崎の都月を)見たときにまず都月の役に対するアプローチが違うんだろうなって。僕がやっていた都月と全然違う別の都月だったので、「あ、パクろう!」って思った瞬間もありました(笑)。 (演じる)人が違う、演出家が違うだけでその役が全然違う役になるんやなって。

宮崎:僕は自分の都月より、(松井の方が)大人だなって思いました。雰囲気だけじゃなくてこらえ方? (感情を)こらえられるレベルが、僕がやっていた都月が例えばこれくらいしか我慢できなかったら、勇歩の都月はもっと先までちゃんとしっかりと耐えていたなと。僕の(都月の)方が子供。Dステ版は、はるかに大人な海里とガキっぽい都月だから、それとは逆だなって思いました。

松井:確かに、そうかも。

宮崎:Patch版は、お兄ちゃんである海里が子供っぽくて、それを遠巻きに支えてる大人な都月だなって。

松井:後半(劇的に)パッと変えようと思って考えていたのはありますね。海里の方が子供っぽくて、都月はちゃんとしてるように見えて、実は最後の方まで見たら結局都月を見て支えていたのは海里だったっていう。そこでお兄ちゃんの背中を見せられて「あ、この人にはかなわないんやな」って思わせられるような都月というイメージはしていました。

――「夕陽伝」と「幽悲伝」では都月のエンディングが違いますよね。

松井:あそこが同じ都月でも一番違うなって思います。

宮崎:本当は最初、台本では「幽悲伝」と同じエンディングだったんですけど、自分がやっている都月だとそのエンディングにいけなかったんですよね。どうしても取ってつけたようになっちゃって、それは違うなって考えて、ああいう演出になりました。勇歩が作った都月はちゃんとそれが最後にくる作り方になっているから、やり方次第なんだなって、都月という人間がどうのってことじゃなくて、役者だったり演出次第で、都月にそういう結末をもたらすことができるんだなって。

松井:演出家さん(次第)ですよね。

宮崎:全然違うよね。

――DVDを見る上でそれぞれの“ユウヒデン”の見どころはどこですか?

宮崎:Dステの方は、それぞれの登場人物に見せ場があるので、一人一人の抱える背景を想像しながら楽しんでいただきたいです。あとは、暗転を一切使わずにコロコロシーンが移り変わっていくので、何回も本編を見てストーリー見切った後に、どうやってはけているんだろうとかちょっと意地の悪い目でも見てほしいなと思います(笑)。

松井:Dステ版の「夕陽伝」はスターの集まりじゃないですか、僕らからしたらキラキラしてるし一人一人の存在感がすごい強いんですよね。個性強いしお芝居もうまいし貪欲でストイックで全員が主役というか。瀬戸さんという座長がいるんですけど、全員が一個のポストを確立していて実力の強さが見どころだと思います。僕らからしたらうらやましい(笑)。あと、メーキングをすごい見たいです(笑)。

宮崎:Patch版は、やっぱり“黄泉人(よもつびと)”たちですかね。1回目だとメーンどころとか話している人を見てしまうと思うんですけど、アンサンブルの人たちも見ていただきたいなって。やっぱりすごいですからね、衣装も何回も替える上に、Patch版の“黄泉人”のはあれでよく周りが見えるなっていうくらい大変な衣装だったりするし。そういう努力って見てる側にはなかなか伝わりにくいんですけど、せっかく(DVDになって)何度も見るんだったら、あの人これもやってあれもやってっていう発見はいろいろあるんじゃないかなと思います。

Dステ版「夕陽伝」のDVDは2月2日(火)より、Patch版も4月2日(土)から発売開始される。同じ脚本ながら、全く“色”が違う“2つのユウヒデン”を楽しんでみては。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

DVD「Dステ17th『夕陽伝』」
2月2日(火)発売
出演=瀬戸康史、宮崎秋人、小芝風花、鈴木裕樹、荒井敦史、池岡亮介、前山剛久、高橋龍輝、中山義紘、三好大貴、遠藤雄弥、山本亨
脚本=末満健一
演出=岡村俊一
価格=5000円(税抜き)
発売・販売元=ポニーキャニオン

DVD「Patch版『幽悲伝』」
4月2日(土)発売
出演=村川勁剛、松井勇歩、竹下健人、三好大貴、中山義紘、井上拓哉、吉本考志、杞山星璃、田淵法明、中山浩三、三津谷亮ほか
脚本・演出=末満健一
価格=5000円(税抜き)
発売・販売元=ポニーキャニオン

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  • 「夕陽伝」より  陽向(小芝風花)を失った都月(宮崎秋人)は悲しみに暮れ、復讐(ふくしゅう)を考える
  • 「幽悲伝」より  海里(村川勁剛)と都月(松井勇歩)は次第に敵対していく
  • 「幽悲伝」より 都月(松井勇歩)は陽向を思い、ある決意をする
  • 宮崎秋人は松井勇歩が演じる都月について「自分の都月より、大人だなって思いました」
  • 松井勇歩は宮崎秋人の都月を見て「『あ、パクろう!』って思った瞬間もありました(笑) 」
  • 瀬戸康史主演のDVD「Dステ17th『夕陽伝』は2月2日(火)発売
  • 関西版・D-BOYS、劇団Patchが連鎖上演した「幽悲伝」は4月2日(土)発売

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