“正統派”anderlustにブレークの兆し
多部未華子主演で公開中の映画「あやしい彼女」の主題歌に起用された「帰り道」がiTunesチャートで最高5位を記録するなど、配信を中心に大ヒット中の期待の新星・anderlust(アンダーラスト)。「空を突き抜けるような、伸びやかな歌声」というキャッチフレーズ通り、ギター&ボーカル・越野アンナの美声がSNS上で大きな話題を集め、、配信開始以降世間の注目を集めていた。
4月2日から行われたデビュー記念フリーライブには、越野の美しい声を生で聴ける機会とあって多くの観客が集まり、最終日を迎えた8日、東京ららぽーと豊洲も大勢の人でにぎわった。
雑誌「NYLON JAPAN」とソニーミュージックがタッグを組み、新感覚のクリエーターの発掘を目指したオーディション「JAM」のミュージックパフォーマンス部門で、秀逸なギターの弾き語りを披露し“NYLON賞”を受賞した越野。
そんな彼女が都内ライブハウスで地道にライブ活動を続ける中で、新しい音楽表現を行うための同志として自身で発掘したと言っても過言ではない、ベース・西塚真吾と共に結成したユニットが“anderlust”だ。
多くのアーティストが彼らのプロデュースを希望する中、その多忙さゆえ新人を手掛ける事は非常にまれな音楽プロデューサー・小林武史をも魅了し、正式に彼をプロデューサーに迎えて制作されたシングル「帰り道」でデビューを果たすことになった。
海をバックに開放的な雰囲気を持つららぽーと豊洲のシーサイドステージに現れた2人が、簡単なリハーサルの後に披露したのは、デビュー曲「帰り道」のアコースティックバージョン。
越野のギターと、西塚のベース。2人が紡ぐ音のみで構成されたシンプルそのものと言える演奏は、新人アーティストとは思えない自信に満ちあふれ、その歌唱力・演奏力の高さに驚きを隠せない観客をどんどん魅了していく。
近年、大人数アイドルグループがシーンを席巻し、歌唱力よりも総合的な演出も含めた商品的魅力で人々を引き付けてきた傾向にあるJ-POP界において、それに迎合せず、古き良きJ-POPの良さを存分に取り入れているようなanderlust。
それもそのはず、プロモーションでラジオなどに出演する際もできる限りアコースティックでの歌唱を行っているそう。テクノロジーの発達により、音源上では歌唱力に差が出にくい傾向がある中で、全くごまかしの効かない完全生歌という形で音楽を届けようとする彼女たちの姿勢に、まるで原点回帰するかのように音楽の魅力を再発見するリスナーが後を絶たないという構図が見て取れる。
その後、長年の海外生活経験から英語も堪能な越野が得意とする洋楽カバーなどを交え、約30分のライブの終盤には、足を止めた通りがかりの多くの買い物客を巻き込み、大いに盛り上がったこのデビュー記念フリーライブ。
楽曲センスと持ち前の歌声で、'16年ブレーク最有力アーティストと評されるanderlust。映画のヒット共に知名度も上昇していく彼女たちの“帰り道”は果たしてどこだ?
発売中
「ソニレコ!ライブ Vol.1」
4月15日(金)
開場夜6:30/夜7:00
恵比寿クレアートにて開催
■彼女の“生歌”はコチラから