中山優馬の舞台は「美しい人しか出ていない」
戦後の人気画家・中原淳一の人生を描く舞台「それいゆ」の制作発表が行われ、主演の中山優馬を始め、キャストの金井勇太、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、桜井日奈子と、佐戸井けん太が登壇した。
'40年、挿絵作家・人形作家として人気を得ていた淳一(中山)は、多くの少女たちのバイブル的雑誌「少女の友」で挿絵を描いていた。ある日、軍部からの圧力を受けた編集長・山嵜(佐戸井)から、「モンペ姿の少女画を描いてほしい」という依頼を受けた淳一は、辞めることを決意。“美しく生きる”という信念を抱きながら活動を続ける淳一が、創作の場を自ら切り開く“挑戦”をしていく姿を描く。
中山は、実在の人物を演じるにあたり、時代背景やその人について勉強をしたのだそう。「実在する方を演じさせていただくのは僕も初めてで、アプローチ方法が難しいです。演出の木村(淳)さんといろいろなお話をして、今も作っています。
決して、ものまねをするわけでもなければ、軌跡をそのまま発表するわけでもないので、舞台の中での、中原淳一という人物を皆さんにしっかりと提示していきたいです」と役作りについてコメントした。
同じジャニーズ事務所の辰巳との共演について中山は、「共演を聞いてうれしかったですね。この話が決まる前にプライベートで、『一緒にお芝居やりたいですね』って話をずっとしてたので、夢がかなった瞬間でもありました」とニッコリ。辰巳も「優馬は年下で事務所では後輩ですけど、1人の男としてすごく頼りがいがあります。座長として支えになってます」と共演を喜んだ。
そんな辰巳は、ふぉ~ゆ~結成後初のソロ仕事。淳一に師事する挿絵作家の桜木高志役を演じる。「ふぉ~ゆ~から一人で出るのは初めてなので、ふぉ~ゆ~に返していけるようにしっかりやっていかないと、というのと、他のメンバーは今何してるのかなと(笑)。見に来て嫉妬されるぐらい、しっかりお芝居やりたいなと思います。でも桜井さんとご一緒してることに、すでにうらやましがってるかもしれませんね…(松崎)祐介ってやつがね…(笑)」と、笑いも交えて意気込みを語った。
一方、今作が女優デビューとなる桜井は「稽古は毎回楽しいです。緊張しぃな私を和らげようと、皆さん楽しませてくださったり、分からない舞台用語を親切に教えてくださったりします」とこの日も少し緊張気味。
だが、稽古場の話題では、発声と運動を兼ね、バスケットボールの動きをアレンジした“日奈子トレーニング”を行っていると明かされ、全員で披露する一幕も。「あー!」との大きな声と俊敏な動きに、中山は「(桜井が)バスケ部出身なんで、パワーがすごいんですよ」と解説し笑いを誘う。すると佐戸井が「全然ついて行けません」とこぼし、場を盛り上げた。
中山は「最初に台本読んだとき、すごく面白くて、ばーっと読んでしまいました。今の生活や、自分がやってることや小さい事でも、もう一度信念を持ってやろう、と思えるきっかけを持って帰れる作品です。見に来てくださった方は、いい気持ちになって帰れると思います。そして“美しく生きる”というテーマのように、見ての通り、美しい人しか出てませんので(笑)。そこも楽しみにしていてください」と笑顔でPRした。
5月26日(木)~29日(日)
大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
6月1日(水)~5日(日)
東京・Zeppブルーシアター六本木
脚本=古家和尚
演出=木村淳(関西テレビ放送)