「ズートピア」4週連続首位で全世界興収10億ドル目前
ディズニーアニメーションの最新ファンタジーアドベンチャー「ズートピア」が、公開6週目にして動員・興収共に4週連続1位を獲得。ついに興収50億円・動員400万人を突破し、その勢いはとどまることを知らない。
5月29日時点での累計は興行収入が53億2975万5500円、動員が412万4504人、興収65億円の突破も見え、'16年劇場公開作品でのNo.1も現実味を帯びてきた。
またこの勢いは全世界興収への底上げともなり、ディズニーアニメーション史上「トイ・ストーリー3」と「アナと雪の女王」しか成し遂げていない10億ドル突破も目前となっている。
作品への好評価が定着し、劇場には家族連れや女性はもちろんのこと、大人や男性客の姿も増えており、偏見や差別といったテーマにも言及している本作では、大人が楽しめるエンターテインメントとして幅広い支持を獲得。
その人気は日常へも広まりつつあり、現在全国各所で行われている一部の運動会では、BGMにDream Amiが歌う主題歌「トライ・エヴリシング」が使われたり、“アナ雪”を彷彿(ほうふつ)とさせる社会現象も起こり始めている。
キュートでユニークなキャラクターたちの人気も急上中。特に創作漫画、擬人化イラストなど、「ズートピア」関連のファンアート投稿が大ブームだ。ファン間でのアートブック制作企画も発足され始めているほど。
ジュディとニックのペアを愛称「ジュディニク」で呼び、2人の関係に熱狂するファンが絶えず、日夜SNSで盛り上がりを見せている。
その人気が飛び火してか、書籍でも人気を見せている本作。「まるごとディズニーブックス ズートピア」が発売5日で重版が決定するなど驚異の人気を見せている。
また、大人向けの書籍「ズートピア ビジュアルガイド」も出版されるやいなやたちまち重版、売り切れ店も続出している。
その他にも、笑いや感動、ドキドキのサスペンスと1度では見きれないさまざまな隠れネタなど、何度も見たくなる要素が盛りだくさんともあって、リピートしたい作品としてもSNSで話題となっており、今後も息の長い興行が期待される。
90年以上も続くディズニーアニメーションの歴史で、「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」の“プリンセスシリーズ”だけでなく、「シュガー・ラッシュ」や「ベイマックス」など、近年続くディズニーが得意とする“その時代に寄り添ったテーマにチャレンジする”新しい物語が、現代人の共感を呼び、大ヒットの要因ともなっているようだ。
特に「ズートピア」は、性別、年齢、学齢、出身地など、自分たちが日常で体感する偏見という難しいテーマを描き、まさに人間世界の縮図そのものを表現している。
見た人は“自分の物語、自分の住む世界”に置き換えて感じることで、周囲へのより幅広い口コミとなり、週末への動員アップにもつながっているようだ。
いまだに話題がたえない「ズートピア」。個性的で魅力たっぷりなキャラクターや、上戸彩らの吹き替えボイス、そしてDream Amiの歌声など、今後も“ズートピア現象”は止まらない。
大ヒット公開中