話題沸騰の岸井ゆきのが 最新映画で“裏主役”に!
ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」('16年TBS系)で、松本潤演じる弁護士・深山に思いを寄せる“自称彼女”・加奈子のコミカルなお芝居が注目された岸井ゆきの。そんな彼女が出演する映画「森山中教習所」が7月9日(土)に公開する。作品は、真造圭伍原作の同名コミックを実写映画化。大学生の清高(野村周平)と、彼の高校の同級生でヤクザ組員の轟木(賀来賢人)が、非公認の教習所で一緒に過ごすひと夏を描き、岸井は清高に恋する女性・松田を演じる。
主人公に恋する女性役が続く
――「99.9―」出演は反響は大きかったんじゃないですか?
いろんな方から連絡をいただきましたし、街で声を掛けられることも多くなりました。ご飯を食べに行ったお店の方からも「ドラマ見てます!」って言われて。初めての経験だったので、すごくうれしかったです。
――加奈子のしゃべるときに首をふる芝居はどのように生まれたんですか?
最初、(木村ひさし)監督から「せりふの途中でため息をついてくれ」って言われたんですが、その間に沈黙ができることが怖くて…。シンガーソングライターの役だし、歌にそういうフリがあるってことにしてやってみたら、それがそのまま使われて‥。そんな流れで回を重ねるごとに監督が「ここで加奈子のあれやってよ」と言ってくださるようになって、視聴者の方からも「大好きです」っていうコメントまでいただいて。本当に良かった!とホッとしました。
――映画「森山中教習所」でも、主人公(清高)に恋する女性役で出演ですね。
初めて台本を読んだとき、一番最初の印象深いシーンに松田の名前があって、すごくうれしかったです。野村さんの彼女の役だからって事前に聞いていたのですが、早速ふられてしまうので、「あれっ? 彼女じゃないぞ」と、びっくりでした(笑)
監督から“裏主役”と太鼓判
――豊島圭介監督が「この作品は清高と松田の別れと再生の物語。松田は“裏主役”」と語っていましたが…
え!本当ですか?うれしいです! 松田さんは何より一途なところがかわいいなって思いました。ちょっとうざいって思いつつも、好きって。好きになっちゃったら相手がどう出るかというより、自分の好きな気持ちが強いっていうのはすごく分かるなぁと思いました。
――松田さんが一途になる、清高の魅力は何だと思いますか?
真っすぐなところかな。最初、台本を読んだときには、松田さんが一途ですごいなって思ったんです。でも、演じてみたら松田さんの気持ち、分かるなって。こんなに真っすぐであっけらかんとしている人がそばにいてくれたら、どんなに悩んでいても小さなことに思えるんじゃないかなと。野村さんも現場をいつも盛り上げてくれて、まっすぐで、清高に重なるところがたくさんあって。役にピッタリでした!
大河ドラマにも初出演
――大河ドラマ「真田丸」(NHK総合ほか)で、真田信繁(堺雅人)の3番目の妻役で出演されますが、撮影は順調ですか?
最初は震えて何もできなかったです(笑)。きちんとした所作があって、歩くのさえままならなくて…。着物も重いし、筋肉痛になるくらい体がこわばっていました。3日目くらいからは着物もなじんできて、慣れてきたと思ったところで撮影が一旦終わってしまって(笑)。近々また参加できる予定なので、そのときの感覚を忘れないように、早く現場に行きたくてウズウズしているところです。
――現場の雰囲気はいかがですか?
すごくいい緊張感がありました。なかなかきっかけがつかめず、ずっと黙っていたんですが、堺さんがすごく気さくな方でいろいろ話し掛けてくださって。私の舞台を以前見ていただいたみたいで、スタッフさんにその話をしてくださったんです。それがきっかけになって、自分からコミュニケーションをとろうと意識しだしてからは、ずいぶん現場でも心地よくいられるようになったと思います。次の撮影も頑張ります!
変幻自在な彼女の今後の目標
――舞台や映画、ドラマと活躍の場を広げていますが、それぞれの芝居は変わってきますか?
舞台と映像のお芝居は変えています。特にドラマは“ながら見”もできるので、瞬発力が大事なのかなと思ってやっています。舞台は何もないところを何でもある世界にしたりもしますが、ドラマや映画はそうではないので、小道具や衣装など、物にも頼って演じている部分はありますね。画の力はすごいと、映像作品をやり始めて思うようになりました
――今後やってみたい役は?
映画「ギター弾きの恋」('01年)がすごく好きなんです。ヒロインのハッティ(サマンサ・モートン)のような、話せなくても芝居で気持ちが伝わるような役を演じてみたいです。
7月9日(土)公開 映画「森山中教習所」(配給:ファントム・フィルム)
出演=野村周平、賀来賢人、岸井ゆきの、ダンカン、根岸李衣、麻生久美子、光石研ほか
真造圭伍原作の同名コミックを実写映画化。大学生の清高(野村)と、彼の高校の同級生でヤクザ組員の轟木(賀来)のひと夏を描く。車の免許を取ろうと思い立った清高はある日、轟木の運転する車にひかれて意識を失う。目を覚ますと教習所にいて、轟木と一緒に教習を受けることに。
スタイリスト=望月唯(SUN’S&RAINBOW)/ヘア&メーク=遠山美和子(サイモン)/衣装協力=シンディー