稲川淳二が語る「死幣」の魅力は?
7月13日からスタートした、呪われた一万円札=“死幣”を手にした人間が次々と不可解な死を遂げるという本格ホラーサスペンス「テッペン!水ドラ!!『死幣』」(TBSほか)。7月20日(水)の第2話に怪談家の稲川淳二が本人役で出演する。約9年ぶりの出演に当たり、ドラマへの思いなどを聞いた。
――「死幣」に出るようになったきっかけを教えてください。
活動を怪談1本にしていたのですが、今回、非常に感じのいいお誘いを受けたんですよ。初めは時間的に無理だし、嫌という訳ではなくて、ご迷惑をかけたくなく、お断りしたんです。ドラマってやっぱり、時間だって融通が利く訳ないじゃない? 始まってしまえばどれだけ大変か分かっていたので。
そうしたら、またお電話いただいて、あれこれ聞いたならば、実名でもって本人役で出られる。この先、こんな幸運な話もないと思いますので、いい時期にやらせていただこうと思ったわけですよ。
――「死幣」のお話について、どのように思われましたか?
面白かったなー、話を伺ったらね。そして、読ませていただいたら、面白いのなんのって。これ、私の怪談の世界に近いんですよ。皆さん、怪談っていうと四谷怪談をおっしゃるんですけど、あれはどちらかというと、古い時代のホラーだと思うんです。今の怪談っていうのはミステリーなんですよ。
意外に近くにある恐怖。そんな中にあって、お金は、ごく当たり前にみんなが使っていて、誰も知らない人はいない。お金のために人間っていうのは自分の人生ダメにする人もいれば、それによって明日から人生変わる人もいる。
それって見えない恐怖ですよね。すごく残酷だけど、妙に魅力的なお話なんだなと思ってお受けしましたね。ただ1つね、いつも私は思うんだけれども、ものっていうのは、絶対いいことばかりじゃないんですよね。損得ってチャラになるような気がするんです。いいことで終わればいいけども、このドラマはいいことで終わってないじゃない? 「死幣」は、人生そのものですよ。
――松井珠理奈さんや清原果耶さんにお会いしたと聞きました。
2人にお会いするのは初めてです。ファンで来られる方はいますけど、若い人と直接会う機会がなかなかなくて。こんなかわいい方々と会えたのは珍しいです(笑)。
――どのようなお話をされたんですか?
私の怪談は夜中から始まって、明け方5時半ぐらいまでやっていて、休憩をはさむんだけど、ふと20秒ぐらい意識がなくなるときがあるんです。それでも、ちゃんと話しているんです。という話をしたら、松井さんと清原さんはすごく驚かれていました。
――最後に「死幣」の見どころを教えてください
皆さんそれぞれ受け取り方が違うと思うんだけど、人間ってどこかでそんなことに出くわしてもおかしくないところもあるじゃないですか。
あー、得しちゃったな、あー、よかったなって。でも、もしかしたら、裏が何かがあるんじゃないかなと。世の中決していいことばかりじゃないですからね。
普通に持っている紙幣、どんな人が使っていて、自分の手元に来たのかなと思うと、結構怖いものがあるでしょうね、面白いですよ「死幣」。まずは見る価値があると思います。
7月13日(水)ほかスタート
毎週水曜夜0:10-0:40ほか
TBSほかで放送