【女特捜ノート1】高島礼子×宮崎美子×高畑淳子鼎談
7月21日(木)にスタートするドラマ「女たちの特捜最前線」(毎週木曜夜8:00-8:54テレビ朝日系)に出演するキャストに直撃する、Smartザテレビジョンの短期連載企画。初回は高島礼子、宮崎美子、高畑淳子が参加した囲み取材の様子を紹介する。
本作は、京都府警察署を舞台に、総務課・京子(高島)、広報課・弥生(宮崎)、食堂調理員・美鈴(高畑)が事件のうわさ話や小耳に挟んだ情報で井戸端会議を開き、そこから事件解決のヒントを見つけ出すドラマ。
3人に撮影現場での様子や、連続ドラマ化した作品への思いなどについて、語り合ってもらった。
――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
高島:ちょうど今日、恒例の食堂で行われる井戸端会議の撮影させていただいて、前回の撮影を思い出してきて「こうしたい!」っていうような思いがどんどん募ってきましたね。より一層楽しくしたいなって、真剣です。そう思えるのも、前回の撮影の時に高畑さんが監督と話されていたのがきっかけですね。
高畑:どんなこと話していましたっけ?
高島:シーンについて監督と話されていて、「何話してるんだろう?」って、宮崎さんと2人で聞きに行ったんです。それで、シーンが変わっていったんですよね。そのときに、高畑さんってあんなふうに結構ミーティングする方なのかなって思ったんです。
高畑:前回、なぜか私だけ最後のシーンにいなかったんですよね。私は食堂のおばちゃん役なんですが、元刑事なので誰よりもこの場所が正義を守る場所だという思いがあるんです。だから「どうして行かないんだろう?」って気になっちゃって。「ぎっくり腰で行けなかったってことにしてください」って監督に話したんだと思います。普段は、あんまり「ああしよう! こうしよう!」とは言わないですけどね。
高島:それがすごく新鮮で、高畑さんはいつもああいうふうに相談しながら演じられているのかな?と思ったんですよね。
高畑:言わない言わない!(笑) いつもは、ひたすら真面目に…です(笑)。
高島:私は高畑さんのおかげで、自分の役に対して疑問があると監督に言えるようになってきたので、とても助かりました。
高畑:私、劇団以外では何にも言わないんです、普段も言わないですよ(笑)。
宮崎:(現場の雰囲気は)こんな感じですよ(笑)。弥生は、お2人に付いていくというポジションなので、さっき久しぶりに3人のシーンを撮影して、「いよいよ始まった!」と実感しました。
高畑:第1話に “カミナリ族”や“水平乗り”って言葉が出てくるんですが、昔、暴走族のことを“カミナリ族”と呼んでいたんですね。“水平乗り”というのも、宮崎さんが調べてきてくれましたが、きっと視聴者の方には分からないだろうから、芝居に動きも入れようって提案してみたり。宮崎さんはすごく頭がいいから、気が付くんだと思いますよ。
宮崎:でも、勝手にせりふ付け足して、間違えたりしてるからね(笑)。そんなことばっかりやっています。現場は楽しいですね。
高畑:女3人でぐちゃぐちゃ喋ってるのって楽しくて、このぐちゃぐちゃ感をそのまま撮っていただきたいというくらい。それに、私たちは家族や姉妹のように、自然と役割分担できているような感覚があります。
宮崎:ゲストの方々も素晴らしいですよね。(第1話ゲストの)渡辺えりさんも、すてきでした。
高畑:毎回登場するゲストには多大なお金を投じていただいて、ぜひ豪華な感じでお願いしたいですね(笑)。
宮崎:昨日は暑い中、炎天下での撮影だったんですけど、あの暑さには参りました…。この季節は思った以上で、京都すごいなって思っちゃった。
――ドラマのテーマとなっている女子会についてはいかがですか?
高島:昨日の休み時間に内々で会議を開いて実感しました。本当に女子会って話が脱線していくものですよね。そこから話を戻したりするのが女性の会話の特徴だと思うので、そこを生かしたいですね。今回は撮影現場で生まれるものも多くて、その面白さが伝わればと思います。
高畑:おばちゃんの話とか、ファミレスで聞いてみたりすると面白いよね。作家の方とか、ニール・サイモンとかもそういうふうに作るらしいです。電車にずっと乗ったりして、会話をずっと聞いてみたりするみたいよ。
――単発ドラマから連続ドラマ化され、あらためて共演されていかがですか?
高島:台本に沿ったシーンももちろんいいんですが、お2人のアドリブが毎回楽しみですね。新しいお芝居をいろいろ考えていらっしゃるから、本番で違ったニュアンスになったりして。それが私は楽しいですね。その、ちょっとしたリアルな間が面白かったり、それに対応できるように頑張らなきゃっていう部分を楽しんで演じています。
宮崎:それぞれ2人ずつの組み合わせの時、また3人になった時、リズムが変わるのが面白くて、それが楽しいですね。
高畑:私は第1話の最後のシーンが印象的。先日、炎天下の中でクライマックスシーンを撮影していて、高島さんがこちら側で見学していて、私の斜め前にいらしたのね。そして、(渡辺)えりさんの演技を見ながら、滂沱のような涙を流してらっしゃたの。それにすごく感動した。
高島:本番ではあんまり泣いちゃいけないなと思って。でも、泣けるんですよ、えりさんの芝居が。だから、ここで泣いちゃおうと思ったんです。そうしたら、本番でそこまで泣かずに済むんじゃないかなって。ボロボロ泣いてたら、警察官として違うだろうなって思うので、ここで一発気持ちを振っきっておこうと思ったんですよ。
宮崎:高島さんはいろんなシーンで、「あ、気持ち込もってるー」っていうのを実感するよね。こっちに伝わる伝わる!
高島:ストーリーはパワフルでコミカルですが、事件の中で女性の背負っていることが、女の性のような部分でとても切なくて。そこがグッと来ますね。
高畑:今シリーズからは、調理場の新人さんもかわいらしいお嬢さん(泉川実穂)になったんですよ。単発ではイケメンだったんですけどね。
宮崎:いびりに耐えられなかったのかな?(笑) いいコンビだったんだけどね。
高島:だから、言っときました!「覚悟しときなさい!」って(笑)。
――男性視聴者はどのような視点から楽しめばいいですか?
宮崎:それぞれ愛すべきダメ上司がいるんですが、悪口は言っていてもそこに愛があるんです。欠点はあるし、困っちゃう上司だけど、全否定はしていません。男性の方には、女性がどのように見ているのかが分かると思うので、学んでみてほしいですね。
高畑:きっと考える回路が女性とは違うんだろうね、男性は。少しは勉強してほしいよね(笑)。
高島:よくあるタイプの上司ですよね。でも、的を射てると思いますので、ぜひ参考にしてほしいですね、男性の方にも。そして、宮崎さん演じる弥生が、四字熟語のとても難しい言葉でいろいろなことを表現してますので、お勉強にもなると思いますよ。
――京都での撮影が中心となりますが、楽しみにしていることは何かありますか?
高畑:食べたいもの、言っとこう! 言っとこう!(笑) 京都はおいしいもの多いからね。
宮崎:京都の夏はやっぱり川床じゃない?
高島:川床で女子会、いいですねー!
宮崎:女子会盛り上がりそうだね!
高畑:今回登場する渡月橋も川の水面がキラキラ光って、天気も良くて本当にきれいでした。とっても暑かったけど、空もきれいだったね。
宮崎:やっぱり京都は美しいと実感しましたね。
高島:(渡月橋の)振り向いちゃいけないっていう迷信が出てきたり、ドラマでこういうことを説明することで旅情気分も味わってもらえると思います。今回は、ロケも多くてお寺さんだけでも1話だけで2カ所行かせていただいてますし。
高畑:そういえば、海の方も京都なのよね。あそこ、お米おいしいのよね。他に行きたいところは宮崎さんにリサーチしていただいて。
宮崎:でも詳しいのは(京都にまつわる番組をやっている)高島さんかしら?
高島:お寺は面白いと思いますよ。脚本上にお寺のいわれとか、ここに来るんだったらこういうことをするといいんですよっていうのが盛り込んであると、きっと面白いですよね。
高畑:第1話に出てくる法輪寺も電電宮という、電波の神様なんですって。メディアの神様ということで、祈願してきたね。
宮崎:行きたいことややりたいことを話しだすと話が終わらなくなっちゃうね(笑)。
――それぞれのキャラクターがご自身と似ているような気がしますが、どのような印象ですか?
宮崎:弥生のネガティブな感じが自分と合っていて、心地よく演じています。それぞれ合ってるよね。
高畑:宮崎さん、ネガティブなの!?
宮崎:うん…。
高島:そうなんですか!?
宮崎:前回、せりふを細かいメモに書いていて、監督に大笑いされちゃったのね。監督はお習字の先生みたいなきれいな字を書くとイメージしていたみたいで、実際丸っこい字書くんですねって。
だから、連続ドラマが始まるまでにペン習字をちょっとだけやってみたんです。それで原稿のシーンがあったときに、監督に「どうですか?」って聞いたら「前回と違っているのは分かります」って言われちゃいました。だから、ちょっとだけ進歩したみたい?(笑)
※7月21日(木)スタート
毎週木曜夜8:00-8:54
テレビ朝日系で放送