長谷川博己、原点は「人生を楽しむために働く」
29日放送の「アナザースカイ」(日本テレビ系)に俳優の長谷川博己が出演。17年前の“恩人”と再会し、俳優人生の原点を振り返った。
2010年、ドラマ「セカンドバージン」(NHK総合)で注目を集め、翌年には日本アカデミー賞新人賞を受賞。一躍、人気俳優となった長谷川だが、大学在学中、進路の選択肢に「俳優」はなかった。
17年前の大学3年時、長谷川はバックパッカーとして2か月間、西ヨーロッパを放浪している。番組では、そのうち10日間をすごしたスペイン・バルセロナを再訪。長谷川が街のバールで偶然知り合った「ホセさん」を訪ねた。当時67歳、弁護士だったホセさんは、まだ20歳そこそこの長谷川にあれこれと世話を焼き、名刺を渡して「必ずまた来なさい」と言ってくれたという。陽気で自由なホセさんがバルセロナという街に重なり、「もっと世の中って自由に楽しんでいいんだっていう気持ちになった。バルセロナ中の人がそういう人にすごく見えて」。長谷川は帰国後、役者の道へ進んだ。
「バルセロナでの10日間が、『人生を楽しむために働く』という理想を作った」という長谷川。「何かを目指すわけではない。行ってみたらどうなるかわからない、それが楽しい」。バックパックの旅の醍醐味は、そのまま俳優人生の醍醐味になった。
公開中の映画「シン・ゴジラ」では、キャスト300人超の大作で主演を務める。番組MC・今田耕司に「300人以上の中から主演って、どんな気分?」と問われ、「恐れ多いです。まさか僕がそんな、いいのかな」と恐縮した長谷川。「40歳になって花を咲かせる俳優になりたい。僕にとっては40歳が大事だなって」。その40歳はもう来年。俳優人生の原点を再確認し、“不惑”の節目に臨む。