【試写室】「女特捜」“渡辺いっけい劇場”にニヤニヤ
オリンピックや高校野球もいいけど、やっぱりドラマもアツイ!
毎クール、各局で放送されているドラマやバラエティーを事前に完成DVDを見て独断と偏見とジョークに満ちたレビューで番組の魅力を余すところなく紹介する、Smartザテレビジョン流「試写室」。
今回は、熱烈なアンコールを受け(?)8月11日(木)夜8時から“木曜ミステリー”枠で放送される高島礼子主演ドラマ「女たちの特捜最前線」の第4話を一足先に視聴し、見どころを紹介する。
第4話は、土木関連企業社長の漆原辰則(寺岡知彦)が、崖下から遺体で見つかる。その崖では、1カ月前に建設会社社長の久松隆三郎(太田雅之)も転落死を遂げたほか、20年前には一家無理心中も起きた場所らしく、総務課員の京子(高島礼子)、広報課員・弥生(宮崎美子)、食堂勤務の美鈴(高畑淳子)は“呪いの崖”だと盛り上がる。
だが、そんな会話をしている間も、3人はソワソワ…。実はその日、“京都府警女子会”が主催する子供向けイベントの打ち合わせのため、“イケメン保育士”と称される柳原亮平(桜田通)が、保育園園長の牧村登志子(石野真子)と共に3人の元を訪れることになっていたから。
ところがそこへ、自称・女子会の“名誉会員”、ライフスタイルアドバイザー・篠塚芳美(瀬奈じゅん)がやって来て、登志子らに高飛車な態度を取ったため、京子たちは意を決して芳美を追い返す。
そんな中、偶然、2人目の被害者・漆原の借金リストを目にした京子は、登志子が漆原に150万円を貸していたことを知り、驚く。実直な性格で、保育園の経営が苦しいと話していた登志子が、なぜ漆原に大金を貸したのか…、疑念を抱く。
さらに、一人目の被害者・久松の周囲をうろついていた若い男の似顔絵が、亮平と似ていることにも気付き驚きを隠せない。登志子と亮平は、事件に関係しているのか。謎を追い始めた京子たちは、亮平が“呪いの崖”に深い関わりを持っていたことを知る…というストーリー。
相変わらず“オバサントリオ(愛を込めて)”のわちゃわちゃ感が楽しめる今回の「女特捜」。イケメンが来ると知ってソワソワし、メークしたり、どこかうわの空だったりの3人の姿が、何ともほほ笑ましい。
特に高島、高畑と比べて、何より宮崎の“永遠の少女感”というか、乙女感はこのドラマでは際立っており、渡辺いっけいとのシーンで、マカロンをつまんで立ち去るところも大女優に失礼を承知で言えば「かわいらしい」の一言に尽きる。
ちなみに、今回共演シーンもあったが、20歳以上年下の食堂勤務・峰岸千晶役の泉川実穂ともどことなく似ているような…。むしろ親子なの?というくらい雰囲気が似ている気がするので、そこもちょっとだけ注目して見てほしい。
また、今回ゲストとして登場した桜田は、先日本作とは別件で話をさせてもらったが、このドラマの亮平と同じようにとても好青年。まさにイケメン保育士のそれで、見ていて気持ちがいい。それはともかく、劇中に出てくる“若い男”の似顔絵の桜田に似た感じは、ドラマとはいえ「似過ぎじゃん」と思わず画面にツッコんでしまった。京子が驚くのも無理はない。って、まあそういう話か。実際の警察も似顔絵はあれくらいすごいクオリティーなのだろうか…。
しかしよく事件に巻き込まれる女子会メンバーたち。今回、桜田と共にやってきた石野は、若干怪しい雰囲気をかもし出す演技をするのが絶妙にうまい。目の動きだけでそれを表せるのは彼女か「土ワイ」などの山下容莉枝くらいのものだろう。いや、もちろんそんなことはなく、もっとたくさんいるとは思うが…。
彼女が怪しい雰囲気をかもし出していたワケはもちろんオンエアを見て楽しんでもらいたいところだが、ある回想シーンの石野の姿は彼女の往年のファンは大喜びなのでは? 残念ながら世代的に違う筆者でも、結構グッときたとかきていないとか。
それにしても、毎回のことだが、このドラマでの渡辺いっけいは楽しそう。ナルシーの異名を取る刑事課長・加藤修一郎役。自分をイケメンだと信じて疑わない男で、なぜか京子が自分に気があると思い込んでいるフシのあるところも「痛々しさ」全開で面白いし、ナルシーと京子のやりとりはもう滑稽でしかない。結構真面目な話をしている時もあるのだが、残念ながらニヤニヤしながら見てしまっている。
今回新たな疑惑として浮上した、美鈴との関係も気になるので、ここはおいおいきっちりと描いてもらいたいところだ。筆者含め、きっとファンが待っている。
弊社もそうだが(こら!)、どこの会社にもこの手の空回り系の上司はいると思うが、ああはなるまいと心に誓う人も視聴者の中にはいるかもしれないので、そういう意味ではグッジョブなのかも?
むしろ、誰でもナルシーくらいポジティブであれば、狼なんか怖くないのかもしれない。
毎週木曜夜8:00-8:54
テレビ朝日系で放送