柄本明、宮崎発地域ドラマで“ボヤキ親父”を快演!
NHK BSプレミアムで10月19日(水)に放送される、宮崎発地域ドラマ「宮崎のふたり」(夜10:00-11:00)の試写会・取材会が、東京・渋谷のNHK放送センターで行われ、主演の柄本明と池脇千鶴が登壇した。
本作は、新婚旅行で訪れた場所を再訪する「もう一度、ハネムーン」のブームをモチーフに、定年退職した男・小山幸彦(柄本)が、妻・京子(原田美枝子)からもらった手紙を手に、新婚旅行で訪れた宮崎を40年ぶりに再訪。
そこで宮崎生まれのタクシー運転手・詠介(森山未來)とその彼女・咲耶(池脇千鶴)と共に、思い出の地を巡る中でこれまで犠牲にしてきた妻との時間を取り戻そうとする姿を描く。
作中憎まれ口をたたき続ける、定年退職した幸彦を演じる柄本は「ご覧になっていただいたら分かると思うのですけれど、ずっと叫んでおりました。非常にせりふが多くて、疲れました(笑)。一生懸命やりましたので、九州は地震のことなんかもありましたし、この作品を見て、元気になっていただければと思います」とコメント。
池脇は「そんなに刺激的でもなく、かといって明る過ぎず暗過ぎず、秋の夜長にほっこりと、じんわりと見ていただけるんじゃないかなと思います」とアピールした。
他の出演者との共演の感想を聞かれた柄本は「池脇さんは、とても柔らかくて、ご出演された映画を見ていてとてもいいなと思っていました。今度はきつい役も見てみたいなと思います。未來くんは…お芝居で稽古も含めて2カ月くらい、せりふで言い合いばかりしていました」と振り返る。
池脇は「柄本さんこそとても柔らかくて、役とはまた全然違う感じでした。森山さんと柄本さんの掛け合いはすごかったです! 見ていて楽しかったです」というと、柄本は「未來も気が強いからね」と評し、池脇も「(せりふで森山が)頑固おやじと言っているけれど彼の方が頑固な感じかも」と柄本と笑みを交わした。
本作は、高度経済成長期を必死で生き抜いてきた男の、人生における後悔と悲痛な寂しさも描き出す。
役に共感できるところについて、柄本は「ドラマの役の設定が、団塊の世代で、まさに自分と同年代です。人口も多く。一学年に何クラスもあったり、僕もサラリーマンを2年ほど経験して、競争社会の中で『行かなくちゃ!』という感じがあったと思います。幸彦に共感しなくはないけれど、どっちかというと違う人ではありますね。
だからと言って分からなくはない。小山さんは言っていますよね。『俺がやってきた』『俺がやってきた』と。そんなに『やってきたのかな』という感じがあります。でも、そういうふうに言っていかないとやっていけない時代だったんだと思います」と思いをはせた。
10月19日(水)夜10:00-11.00
NHK BSプレミアムで放送