ロン・ハワード監督「日本が大好き。美しく、神秘的」
10月28日(金)に日米同時公開を迎える「インフェルノ」が、イタリア・フィレンツェの現地時間10月8日夕刻に「オペラ・ディ・フィレンツェ」にてワールドプレミアを行った。会場は1862年から続いてきた世界的に有名なオペラハウスであり、歴史の集約された美しき会場でのワールドプレミアが実現した。
現地時間の10月6日に行われた記者会見に続き、世界初上映となるワールドプレミア。世界中から総勢約250人の報道陣と300人以上の多くのファンが、全長約100mのレッドカーペットに詰め掛けた。
オペラ座の入り口には、巨大なダンテのデスマスクも設置され、圧倒的なインパクトで報道陣とファンを出迎えた。さらにオペラ座の壁面には「インフェルノ」の世界観をイメージした炎や、本作の重要な鍵を握るボッティチェリ作「地獄の見取り図」がプロジェクションマッピングで映し出される演出も行われ、会場を盛り上げた。
そして世界的な大ヒットシリーズの最新作のお披露目というだけあって豪華キャストが集結。主人公ロバート・ラングドンを演じる名優トム・ハンクス、シリーズ全ての監督を務めるロン・ハワードはもちろんのこと、フェリシティ・ジョーンズ、オマール・シー、イルファン・カーン、原作者ダン・ブラウンも登場。国際色豊かなキャストが顔をそろえ、集まった多くのファンから大歓声が上がった。
まずレッドカーペットに登場したのは、ロン・ハワード監督。世界各地の撮影は本シリーズの魅力だが、日本での撮影の可能性について聞かれると「もちろん! 日本が大好きです。美しく、神秘的でエキサイティング! でもダン・ブラウン次第だね」と笑いつつ、「このシリーズを映画化できることを本当に光栄に思っています」と喜びを語った。
続いて記者会見でも発言に注目が集まったダン・ブラウンが登場。新作「Origin(原題)」を'17年秋に発表することを公表したばかりだが、映画のシリーズ化について「もちろん続いていくよ。僕の裁量ではないけれど、制作は楽しい。さて、どうなるかな?」とファンを喜ばせる一幕も。
本作でヒロインを務めたフェリシティ・ジョーンズは、肩が大きく出た赤いセクシーなドレスで登場。その華やかさは会場の注目を一身に集めた。「物語の中心にはものすごいサスペンスがあって、それと同時に現代的でもあるの。現実の問題とも直結しているのよ。重要なテーマがたくさん出てくるのと同時に、エンターテインメントでもある」と、興奮気味に魅力を語る。
また、大ファンだったというトム・ハンクスについては「彼は素晴らしいわ。たくさんのプレッシャーがあったとしても、それをすぐに取り除いてしまう。皆のことを気に掛け、最高のものを創り上げるという野望と決意があるのよ」と、共演の感想をうれしそうに振り返った。
プレミアの中盤には、本作の悪役ゾブリストを演じたベン・フォスターも登場し、婚約したばかりの女優ローラ・プレボンを伴ってレッドカーペットを歩いた。
そしてトム・ハンクスがレッドカーペットに登場すると、会場からは“トムコール”が巻き起こり、一際大きな歓声が上がった。トムは妻であるリタを伴って登場し、写真撮影などファンの要望に丁寧に応じた。
撮影について「私が好きなのは、スタジオの格好いい背幕やセットではなく、実際に“五百人広間”などのロケ場所にいて、壁にかかっている傑作の作品を見ながら手掛かりを見つけるということ。
これまで誰も解くことができなかったミステリーがこの中にはある。それがこの映画の中で一番の大きな秘密だと思うよ」と、本作の見どころも語った。
プレミア当日は、あいにくの雨により気温は約12℃という寒い中にもかかわらず、レッドカーペットに監督、キャストが登場すると観客は一気にヒートアップ。最後にトムが登場すると、会場は寒さも吹き飛ぶような熱気に包まれた。
記念すべき世界初上映後、ファンたちは「シリーズ最高の出来だ!」と口々に興奮を表した。伝統ある芸術と美しい装飾に囲まれた中で実施された、まさに集大成と呼ぶべき超大作のプレミアは、集まったたくさんのファンの興奮が冷めやらぬ中終了した。
10月28日(金)日米同時ロードショー