一万人の壮大な“第九”!佐々木蔵之介「幸せ感じた」
12月4日、大阪城ホールで師走恒例のイベント「サントリー1万人の第九」が開催された。
同イベントは、'83年に始まり、ことしで34回目を迎える世界最大規模の合唱コンサート。総監督・佐渡裕の指揮の下、全国1万4800人以上の応募の中から抽選により結成された1万人の合唱団が、ベートーベンの「交響曲第9番(通称:第九)」を歌う。
本番までの3カ月、レッスンを重ねてきた小学1年生の6歳から92歳まで、幅広い年齢層が大阪城ホールに集まった。また、ことしはオーストリアからの合唱団25人も参加。
第一部には、去年オープニングアクトを務めたLittle Glee Monsterが、今回はゲストとして登場。ことしで来日50年目となるザ・ビートルズの「Hey Jude」を1万人の合唱団とともに伸びやかに歌い上げた。
また、世界で活躍する若きフランス人ピアニスト、リュカ・ドゥバルグはベートーベン「ピアノ協奏曲第2番第2楽章 第3楽章」を披露し、観客を魅了した。
第二部では佐々木蔵之介が「第九」の原詩であるシラーの「歓喜に寄せて」を翻訳した「よろこびのうた」を力強く朗読。「すべての人は兄弟になる」という第九に込められた人類愛のメッセージを会場に集まった人々へ届けた。
佐々木は「コンサートに一役者が参加させてもらうことはそうそうなく、幸せだった。2カ月くらいずっと第九を聴きながら過ごしたが、今日の本番はそれとは全く違った非日常の空間で、魂やエネルギーに包まれて幸せを体で感じることができた」と語る。
そして、いよいよ佐渡の指揮でベートーベンの「第九」の演奏が始まると、全国各地から集まった1万人がさまざまな思いを込めて合唱。
深い音色と感動に包まれた会場に、佐渡は「第九は200回以上指揮をしている。同じ指示をしていても、祈りや希望、苦しみなど、その時の思いによって変化する。自分の持っているものを全力で絞り切って、今の自分でできる最高の本番だった。
Little Glee Monsterやリュカ・ドゥバルグなど若い世代が出演し、ジャンルも世代も超えてつながった。佐々木さんの朗読も素晴らしく、第九の歌詞が持つメッセージが深く届いたと思う」としみじみ語った。
このコンサートは、12月23日(金・祝)に「1万人の第九~発見!理由(ワケ)ありクラシック」(TBS系)で放送。
番組では、'16年のコンサートの様子の他にも、クラシック初心者も楽しめる音楽に関する情報を伝える。番組のメイン司会をTOKIOの国分太一が務め、ハリセンボンの近藤春菜、箕輪はるか、三戸なつめが登場し、クラシック音楽のルーツとそれにまつわる「ウソのようなホント」の話をVTRを交えながら紹介する。
また、解説として「サントリー1万人の第九」総監督・指揮の佐渡も登場する。
一年を締めくくる壮大なコンサートの模様と、クラシックの世界を堪能しよう。
12月23日(金)昼1:55-2:52
TBS系にて放送