「営業部長 吉良奈津子」('16年フジ系)、「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」('16年日本テレビ系)などに出演し、ますます活躍を見せる足立梨花が、漫画・小説アプリ「comico」で話題のコミックを映画化した「傷だらけの悪魔」(2月4日土公開)で主演を務める。いじめの標的にされてしまう転校生の葛西舞を演じる足立。頭から墨汁を掛けられたり、顔にペンキを塗られたりと壮絶なシーンの数々に体当たりで挑んでいる。
原作ファンにも楽しんでもらえるように
「原作漫画を読んで、いじめという重い題材を映像化するのは、すごく大変だろうなと思いました。実際に撮影が始まったら、やっぱりしんどかったですね。あと、私自身、漫画やアニメが好きなので、原作ファンの方に楽しんでもらいたくて、妥協したくなかったので、監督とプロデューサーとは何度も話しました。原作と映画台本の違いを一個一個解消していけるように話し合いました」
原作の世界観を大切にしながら、映画を撮影していたという足立。撮影中は、「みんなと距離を取っていた」と明かすように役作りを徹底したそう。
「孤立する役なので、気持ちをつくるために、共演者のみんなとプライベートな話もせず、ご飯も一人で食べて、現場ではポツンと一人でいたんです。だから、本当にいじめられているわけじゃなくても、ずっと苦しい気持ちでしたし、友達から聞いたのですが、撮影中はプライベートでもピリピリしていたらしいです(笑)。自分では全く気付いてなかったんですが、人格が変わってたみたいで…」
現場では敢えて一人で
転校先で中学時代の同級生で元いじめられっ子の詩乃(江野沢愛美)と再会した舞は、詩乃からの逆襲で、いじめのターゲットにされてしまう。
「私も中学時代に転校経験があるんですが、関係性が出来上がっている中に一人で飛び込んでいくのは、勇気が要りました。でも、クラスメートが優しかったので、恵まれていました。そういう経験があるので、転校生には自分から話し掛けるようにしてました」
自身の学生時代も、ほろ苦い思い出や楽しい思い出が満載だ。
「高1のとき、男女混合の14人ぐらいの大所帯グループに入っていたことがあって。クラスで目立っている子たちが集まっていたんです。でも、誰と誰がケンカ中…とか。面倒だと感じることが多かったので、グループって大変だな…と思いましたね。あと、野球同好会のマネージャーやってました。友達がマネージャーやっていたから、そこに話に行くという感じからいつの間にか。主な仕事は顧問の先生の時計と携帯電話を預かるってことだけ(笑)。他のみんなが野球を頑張っているときに、バスケットボールして遊んでましたね~(笑)」
本気だから楽しかった
どこにでもある“地獄”を描いた本作。劇中の女子高校生たちの本気のバトルは痛快さも。
「いじめの首謀者・詩乃とのシーンは、本気のぶつかり合いだったので楽しかったです。『あいつはこれを言ったら一体、どう出てくるんだろう?』って、その場その場のガチバトル。今まで演じたことのない役を演じたので、また新たな足立梨花の表情をお届けできたと思います!」
映画「傷だらけの悪魔」
監督・編集/山岸聖太 出演/足立梨花、江野沢愛美、加弥乃、岡田結実、藤田富、小南光司ほか