新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP SEMIFINAL(アンダーセブンティーンワールドカップセミファイナル)のあらすじ
ジークフリートを圧倒する切原の“集中爆発(バースト)”だが、持つのはわずか10秒だった。切原は猛チャージを掛けた勝負を挑んでくる。だが、手塚の台頭により諦めかけていた準決勝メンバーへ選抜されたジークフリートの闘志は、やがて“集中爆発(バースト)”を抑え込み始める。さらに、ジークフリートは切原を挑発し、あえて“悪魔(デビル)化”させる。それはビスマルクから授けられた作戦だった。
準決勝別ブロックでは、アメリカ代表ラルフが今はスペイン代表となったリョーガに一方的な試合展開で追い込まれていた。リョーガの持つ技は“対戦相手のテニスの能力を食らう”というものだった。リョーガがラルフのテニスを弱体化させ、スペインの決勝進出を決める。一方、日本vsドイツのD1(ダブルスワン) 、切原・種ヶ島ペアとビスマルク&ジークフリートペアの戦いが開始される。
幸村と手塚の壮絶なラリーが続く。その姿を、ベンチの切原はじっと見つめる。試合中の全打球と全展開を覚えていて対応してくる手塚に、「君の未来、奪わせてもらう」と幸村は宣言する。これに対し、手塚は「未来を塗り替えてきます」とレンドール監督とボルクに宣言する。そして、幸村はファイナルセットで手塚に追いつく。最後の死力を振り絞った両者の激突が始まる。
“天衣無縫の極み”=“矜持の光(シュトルツシュトラール)”を発動した手塚に、幸村が対する。幸村は試合前夜、真田を通し切原に「天衣無縫にならなくても勝てる」と伝えていた。幸村が手塚に対し発動したのは“零感のテニス”と“蜃気楼の鏡(ミラージュ・ミラー)”だった。幸村は日本代表の中学生たちの協力により生み出された二つの技で手塚に反撃に転じる。だが、王者ボルクの期待とプロへの覚悟を背負った手塚は“手塚ゾーン”と“手塚ファントム”を融合させた新技を繰り出す。
D2(ダブルスツー)はいよいよクライマックスに突入する。仁王はイリュージョンを捨て、“仁王雅治”のオリジナルとして挑む。これまでのデータが唯一ゼロである仁王のプレーにほんろうされつつも、シュナイダー&ベルティは徐々に押し開ける。そして第3試合・S2(シングルスツー)では、ドイツ代表・手塚国光の対面に日本代表は幸村精市が立つ。“一瞬のまばたきも許されない”戦いの幕が開く。