ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第90回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞 受賞インタビュー

イモトアヤコ

出演中は「『早く家を売れ!』と声掛けられました(笑)」

最優秀助演女優賞、おめでとうございます。
びっくりしましたよ。すごくうれしかったです。聞いた瞬間は「やったー!」と、ガッツポーズしちゃいましたよ。しかも、大好きな猪股隆一監督と一緒に受賞できたのがうれしいです。(主演女優賞を受賞した)北川景子さんとも会って、喜びを分かち合いました。
「できない役」がはまっていた、という意見もありましたが、白洲美加という役どころはいかがでしたか?
本当に働かないし、トリッキーな役。最初はどうしようと思って、共感できるところが一つもないし…この人はどういう気持ちでこういうことを言ってるんだろうとか、全然分からなかったんですけど、分からないなりにも、監督の指示どおりにやっていたら、憎めないなと思ってきて、そこを頼りに演じました。それが私にとっては新鮮で、第1話、第2話とかより、最終回に向けてより楽しくなっていきました。
全然成長しなかったですもんね…。
今まで街で声を掛けられると、「いつも見てます」「山とかすごいですよね」って感じだったのに、ドラマの放送中は「早く家を売れ!」でした(笑)。脚本家の大石静さんが、白洲美加の成長を描かなかったのは、『ダメな人は一生ダメだから』と言っていたと聞いて。実家が売られたからといって、ちょっとしたことで人は変わらないという、現実をしっかり書いてくださって、そこが私は好きでした。普通は成長物語になるけれど、一切成長しなくて、それがいい。万智にしても変わらないし、そういう潔いところが面白かったですね。
で、結局、宅間(本多力)と結婚…でしたね(笑)。
「お前はもう仕事ではダメだから頼れる人を見つけなさい」と万智から言われるのは、びっくりしましたよ(笑)。違う幸せを見つけたんですね。宅間さんは、最初から私に…じゃなくて、美加に気があったんだと思います(笑)。白洲美加は結婚願望が強かったんですよね。私にはないですが…そこも決定的に違いますね。足立(千葉雄大)くんに果敢にアタックを続けているのも、私は奥手ですから、全然、(白洲のように)いけないですもん(笑)。でも、このぐらい気にせずにいけたらいいなって、うらやましかったです。最終的にはあこがれていました、こういうふうになれたらいいなって。
同作の代名詞といえば、万智の「GO!」でしたね。「思わず『GO!』と言いたくなってしまう」という意見も多かったです。
私自身にとっても号令に感じられましたね。最終的には、みんな「GO!」を欲しがっていましたからね。三軒屋万智の「GO!」は現場で聞いていてもビクつくんですよね。最初の本読みから、北川さんが全力で「GO!」を言っていたので、そのときからビクッってなっちゃって(笑)、女優さんは本当にすごいな~と思いました。最終的には、ゴー(GO!)じゃなくてギョウ(GYO!)に聞こえるぐらいの迫力でした(笑)。
イモトさんも、SPドラマの主演や、舞台でもお芝居されていますが、役者に必要なことはなんだと思いますか?
ドラマ撮影でいうと、たぶん瞬発力ですね。ある意味、運動神経に近いこと。表情や動きによって、言われたことと思ったことがちゃんと見せられるかということだと思っています。ドラマでは、ドライがあってリハーサルがあって本番。3回しかチャンスがない中で、その都度言われたことを一発でできるかという、瞬発力は舞台とかとは違うなと。そのあたりに関しては、北川さんは本当にすごいと感じてました。
今後も、女優・イモトアヤコさんの活躍を期待してます。
ありがとうございます!今回、自分と共通点の少ない役をやってみて、楽しかったんです。そういうのいいなと思いました。ことしは、意外にお芝居を頑張った年になったので、今の充実した感じを来年も続けていきたいです。ドラマで学んだことが、直接的じゃなくても、「イッテQ!―」にも生かせたらいいなと思います。

家売るオンナ

大石静が脚本を手掛け、主演の北川景子がすご腕の営業ウーマンを演じるお仕事ドラマ。不動産会社勤務の三軒家万智(北川)は、どんな訳あり物件ですら売約を勝ち取る営業ウーマン。“人生最大の買物”と言われる家の売買を巡り、万智が奮闘する姿をコミカルに描く。また、人生や仕事、家族とは何かを問い掛ける。

第90回ザテレビジョンドラマアカデミー賞受賞インタビュー一覧

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