ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第92回ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞 受賞インタビュー

坂元裕二

音楽ものはずっとやりたいジャンルでした

最優秀脚本賞に選出されました。受賞のお気持ちをお聞かせください
とても身に余る光栄な賞をいただき、感謝しております。たくさんのスタッフキャストの表現あってなので、みなさんの力によっていただいたものと感じております。ありがとうございます。
「四重奏」というテーマの作品になった経緯や、今作への思い入れを教えてください
音楽ものはずっとやりたいジャンルでした。テレビドラマで音楽ものを作るのはとても難しいと承知していたのですが、今回素晴らしいスタッフキャストと仕事することになり、今しかないと思って決めました。弦楽器の演奏という、これ以上はちょっと無いんじゃないかなという負担を現場にかけてしまったので、感謝するばかりです。
今作で、せりふを書く上で大事にされたことを教えてください
あまりに素晴らしいキャストだったので、とにかくお芝居の邪魔をしないようにと心掛けました。何もしなくても面白くなるキャストなのだから出しゃばっては駄目だと常に自分に言い聞かせて書いた脚本です。ちゃんとできたかどうかは分かりませんが、お芝居の魅力が伝わるせりふになっていたのなら、ほっとします。
主演を務められました4人に対する印象やそれぞれの役柄に込めた思いを教えてください
皆さん、言葉では言い表せない素晴らしいキャストです。バイオリニスト、ヴィオリスト、チェリストという役柄を演じるという、本当に重い重い仕事を見事に成し遂げながら、これ以上はないという演技をされ、ただただ敬服するばかりで、まぶしいです。
ドラマとして完成した作品の中で、強く印象に残った登場人物やシーンを教えてください
カルテットの4人だけではなく、もたいまさこさんはじめ出てくるキャスト全員が素晴らしかったのが、この作品の大きな魅力になったのではないかと思います。宮藤(官九郎)さんにご出演いただけると決まったときは高ぶりました。この作品は面白くなると確信できた瞬間でした。
「カルテット」はご自身の中で、どんな作品になりましたでしょうか?
最高峰の宝物をあずかることになって、出発から到着までプレッシャーしかありませんでした。楽しかったかと問われたら、これほど楽しくない番組もなかったけど、いつか10年後ぐらいにあのプレッシャーを忘れられたころ、あー楽しかったなと思える自分もやはり確信できています。どんな作品だったのかも、そのころにあらためて考えたいと思います。
カルテット

カルテット

脚本家・坂元裕二が手掛ける、大人の人間ドラマ。都内のカラオケボックスで偶然出会い、弦楽四重奏団を結成した30代の男女4人の複雑な人間模様を描く。全く性格の違う真紀(松たか子)、すずめ(満島ひかり)、司(松田龍平)、諭高(高橋一生)の4人は、司の祖父が所有する軽井沢の別荘を拠点に週末、音楽活動を行う。

第92回ザテレビジョンドラマアカデミー賞受賞インタビュー一覧

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