BLUE ENCOUNT、アルバム『Q.E.D』をリリース!「ひとりひとりの戦い方でちゃんと居場所を勝ち取るようにしたい」
素直な感情のままやれたからこそ、こういった作品になった
――今回の新作『Q.E.D』ですが、数々のタイアップで話題になった楽曲はもちろんのこと、今年に入ってから制作された最新曲や以前から温めていたアイデアが形になった曲も収録された、バンドの歩みと今が同居した内容になっていますね。
高村 ただ、そういう目算をしてたわけじゃないんですよ。このタイミングで自分たちが入れたい曲をセレクトしたら、という。
江口 だから、結果的にこうなったんです。
――では、完成してみての印象や手応えについては?
高村 制作するにあたって「こういうコンセプトの作品にしよう」みたいな話し合いはしてなかったのに、最初から最後まですんなり聴けるんです。想定した流れはなかったのに、完成してみたらちゃんとした流れになってる。そこがこれまでと一番違いところだったりもして。
――今のBLUE ENCOUNTに導かれた作品のような。
辻村 そういう表現の方がうなずけますね。型にハマることなく、素直な感情のままやれたからこそ、こういった作品になったというのがありますし。今まで、振り切ることが怖かった自分たちもいたんです。でも、(今回で)型にハマってやらないことにも自信が持てた。芯はBLUE ENCOUNTというモノがありますから。結果的に想像していた方向へちゃんと飛んだなという気持ちです。
――計画的に制作したモノよりもバンドとしては自信になりますよね。自然体で積み重ねていったら目指すモノとして仕上がったわけですから。
辻村 そこの直感をちゃんと信じられたのはデカいですね。
田邊 それが一番いい作品になるんだなと思いました。計画的に制作するのも大事ですけど、BLUE ENCOUNTは頭でっかちになって考えたときの足かせがすごいんですよ。考え過ぎて立ち止まってもしまうし。
――今回の制作の心境を言葉にするとしたら?
田邊 今のBLUE ENCOUNTが何を思ってるのか1曲1曲作ってみた、という感じですかね。今回は『この曲があるから次はああいう曲だね』みたいなことを考えずにやってて。それはそれで大変なんですけど、この作り方はすごく充実しましたし、個々のレベルが上がってることも実感できたり。とは言え、この2年8カ月の間にシングルもたくさん発表してますから、その自信も裏付けになってたのかな。それがないとできなかったと思う。
――積み重ねてきたことが背骨となっている。
田邊 そうですね。そう考えると、今回の作品はBLUE ENCUNTの歴史の中でも異質な存在なんですけど、BLUE ENCOUNTがいちばん表現できてる。これからもそういうモチベーションで作っていけたら、よりいいだろうなと感じてます。
――全体の流れや世界観も大事でしょうけど、そのためには1曲1曲の強さが必要だと。
田邊 サブスクリプションサービスが利用されるようになって、1曲1曲というモノがよりフィーチャーされる時代になっているからこそ、そういった強さが必要だと思います。そういう視点で考えると、今回の作品はどの曲から聴いてもBLUE ENCOUNTを好きになってもらえるだろうな、というところに特化して作ったところもあって。全ての曲がその人のテーマ曲になってもいいような気分で取り組んでましたから。
収録曲●STAY HOME/バッドパラドックス/ポラリス/FREEDOM/棘/VOLCANO DANCEほか全11曲収録
写真左から江口雄也(Gt.)、田邊駿一(Vo.、Gt.)、高村佳秀(Dr.)辻村勇太(Ba.)。熊本県出身の4人組バンド。2014年にメジャーデビュー。以降、アニメやドラマ、映画のタイアップを手掛け、大型フェスに参戦するなど精力的に活動。2021年4/18(日)には初の横浜アリーナ公演「BLUE ENCOUNT LIVE@YOKOHAMA ARENA(仮)」を開催予定