渡辺謙「ギリギリのところまで演じました」超高度なアクションに挑む<逃亡者>
主演・渡辺謙、共演・豊川悦司で描くドラマスペシャル「逃亡者」(テレビ朝日系)が、12月5日(土)、6日(日)に2夜連続で放送される。今作は1963年から米国でドラマが放送された後、1993年に映画化されたヒット作の舞台を現代日本に置き換えて、再構築したもの。渡辺が妻殺しの容疑を掛けられ、逃亡犯となる外科医の加倉井一樹、豊川がその加倉井を容赦なく追い詰める刑事の保坂正巳を演じる。
「彼はここから逃亡者になるんだね」という監督からの言葉
「加倉井は、そんなに特別な男ではないと思うんです。もちろん優秀な外科医ですが、だからといって、こんな事態に対応することにたけているわけではありません。面白かったのは、和泉(聖治)監督に『彼はいつから逃亡者になるんでしょう?』と尋ねたんです。
加倉井は最初から逃亡して真相を暴こうという思いを持っていたわけではないんですよね。だから、その変わり目を表現するため、あるシーンで『こういう行動をしていいですか?』と監督に聞いたら、『彼はここから逃亡者になるんだね』とおっしゃってくださったんです。
そうしたことで、普通に生きている男が事件に巻き込まれて逃亡者になっていく必然が生まれる。決して荒唐無稽な話ではなく、あり得る話だということが、ちゃんと描けたのではないかと思っています」