――出演が決まった時の感想は?
前作をリアルタイムで見ていて、「普通のドラマとは違う空気感で、すごいドラマだな」と感じていたんです。
そんな中で、マネジャーさんから今回のお話を聞いた時は、一瞬固まって「私でいいんですか?」って聞いてしまったくらいびっくりしました。
もちろんうれしさもあったのですが、大きな作品であることに加えて、前作で漂っていた独特の緊張感を知っていたからこその「すごい試練が待っているんだろうな」という思いから、自然と背筋が伸びていたことを覚えています。
――トレードマークであるロングヘアをショートカットにされたことについては?
乃木坂46に入って約9年間ずっとロングだったので、ショートカットにするというイメージが湧かなかったのですが、「こんな大きな作品に出られるのなら、すぐ切ります!」ってすぐに覚悟が決まりました。
1期生として長く乃木坂46にいるので「ファンの皆さんに何か自分の新しい一面を見せなきゃいけないな」と迷っていた時期でもあって、そんな中でこういったお話を頂けて、こんな機会じゃないと絶対に切るなんて思わなかっただろうから、本当にいろいろなタイミングが合ったなって。切る日はわくわくしていました(笑)。
――ショートカットについて周りの反応は?
最初は「似合うかな?」ってちょっと不安だったんですけど、家族やメンバー、スタッフの方から「短い方がいいよ」という声が多くて、自分でも「あれ? イケてる?」って(笑)。
「なんで早く切らなかったんだろう?」「どうしてあんなにロングにこだわっていたんだろう?」って思いました。切った日に仕事現場に行ったら、メンバーの伊藤純奈ちゃんやメイクさんたちが「女優さんじゃん!」って褒めてくれてすっごくうれしかったです。
一方で、「あれ? 今までの9年間は…?」という思いも(苦笑)。今は新しい自分になれた気がして毎日わくわくしています。
――役作りで意識したところは?
監督から「クラスに一人はいる、男の子からも女の子からも好かれる感じ」と聞いて、原作を読んで「クラスメートに分け隔てなく接する優しさがある子なのだろうな」というイメージを持ったのですが、そんな中でも警察学校の厳しい訓練を耐え抜く強さがないといけないから、「黙々と静かに頑張る芯の強さを持っていないといけない」という思いを大切にして演じました。
あとは、共演者のみんなと早くコミュニケーションがとれるように、撮影に入る前に(生徒役のキャストが)行った訓練の時から、自分から話し掛けるようにしました。みんな優しくフランクに接してくれたので、早い段階で仲良くなれました。
――木村さんの印象は?
「撮影前の訓練にも来てくださったのですが、その時から“木村さん”ではなく“風間教官”で、いらっしゃった瞬間にみんなの緊張感が高まったのを感じました。私も手が震えてきてしまって、それまでできていた動きができないくらい緊張したのを覚えています。
一番驚いたのは、木村さんってびっくりするくらいみんなのことを見てくださっているんですよ! 「もっとこうした方がいいよ」と動きのアドバイスをしてくださったり、「ネクタイ曲がってるよ」とか、「あの子、体調悪いんじゃない?」って誰よりも早く気付いてくださって!
――乃木坂46の中で一番警察官に向いていると思うメンバーは?
絵がうまい賀喜遥香ちゃんとか似顔絵捜査官に向いているかも! あとは、やっぱり体力が大事だなって強く感じたので、一番体力があるメンバーは…私かな(照)。
乃木坂46の中で唯一自信があるのが体力なんですよ(笑)。
――最後に、読者の方にメッセージをお願いします!
ドラマでは生徒たちの成長する姿がギュッと詰まっているのですが、それと同じくらいキャストのみんなも成長して絆も深まったので、そういうところにも注目していただけたらと思います。
みんな本気で取り組んでいて、演技なんだけど“本気”。私も演じていて「真面目に本気で何かに向き合うことの大切さ」というのは全てに通じるなと感じたので、その姿勢を見ていただいて、2021年の初めに背筋をピンと伸ばして自分も頑張ろうって思ってもらえたらいいなって思います。