「不安という愚痴を聞いてくれる、いいお兄ちゃん」(小芝)
他人との距離感に悩む萌子美を温かく見守るのは家族。
小芝:萌子美が自分らしく生きようとすることで、今まで見えていなかった家族の問題が浮き彫りとなってくるのも面白い。うそをつかないモノとは素直に会話ができる萌子美が、人となると家族でも距離感が難しく悩んでしまう…。萌子美の当たり前が家族の当たり前と違うと感じるその気持ち、正直分かります。共感できる人も多いと思います。
工藤:俊祐は好青年だけどちょっと屈折しているところを持っていて、優しいだけじゃない一面がある役。萌子美の成長により俊祐もどう変わっていくのか、かなり気になります。
小芝:工藤さんは爽やかだけどお兄ちゃんとはちょっと違うよね。そんなに裏表がない気がするし…。
工藤:うれしい!
小芝:私が萌子美にとっての普通は何だろうとすごく悩んでいる中で、その不安という愚痴を聞いてくれているし、いいお兄ちゃんです。
工藤:僕は勝手に本当の妹のような感覚でいるから(笑)。でもその不安だと感じていることが、萌子美の持っている感情に近い気がしてる。はたから見てたけど、今悩んでいることがいい方に作用していると思う。
小芝:そう言ってもらえると安心!
工藤:あと家族の会話がすごくリアルで掛け合いが面白いよね。
小芝:すごくナチュラル。清水家の日常をのぞいているような感覚になると思う。家族のいろんな視点から見て、温かい気持ちになってほしいです。
取材・文=玉置晴子