香取慎吾主演「アノニマス」で描かれるSNSの怖さと未来へのメッセージ
香取慎吾が主演する連続ドラマ「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(毎週月曜夜10:00-10:54、テレビ東京系)。2月1日放送の第2話は、ネット上でデマが拡散され、誹謗中傷を受けている女性の事件が描かれた。香取演じる万丞が被害女性に紡いだ言葉は、誰しもが胸にとどめておきたいものだった。(以下、ネタバレがあります)
デマが拡散される怖さ
本作は、インターネットの誹謗中傷問題に焦点を当てたクライムサスペンス。タイトルの「アノニマス」とは、日本語で匿名を意味する言葉で、ネット上の匿名比率が他国と比べて顕著に高い日本の社会問題に切り込む。
舞台となるのは、“キーボードによる殺人=指殺人”に対応するため警視庁に新設された“指殺人対策室”。主人公の万丞渉(香取)がくせの強いメンバーと共に、指殺人に苦しむ人々の事件を解決に導く。
第2話には、深川麻衣がゲスト出演。深川演じる亜里沙は、プロポーズされて幸せな時を迎えていたが、ネットで炎上中の店員を土下座させる動画の女性であるというデマが拡散され、指殺人対策室に相談に訪れた。
顔写真や勤務先も晒され、さらには過去の動画も投稿されてしまった。調べで、その動画はだまされて撮影されたもので、弁護士を通して表に出さない約束を取り付けていたはずだった。「私はデマだとか偉そうに主張できる立場じゃなかった」「消えない過去を持った人間」と亜里沙は訴えを取り下げたが、万丞や咲良(関水渚)らは別角度からの罪で捜査を進めていった。
アクセス数を稼ぐために中傷記事を書くライターの罪の意識のなさに直面した万丞は、「俺たちは何と戦ってるんだろうな」とつぶやいた。思わず漏れ出た本音は、SNSの怖さを表している。
第1話にもあった“指一本”で発信された情報が人を苦しめるものにもなってしまう。まさに今、誰かの身に起きているかもしれないリアルさで、物語へと引き込んでいく。