植田P「新しい人生のスタイルのようなものが提案できたら…」
――作品に込められたメッセージがありましたら、教えてください。
泉澤氏:結婚や離婚は、社会生活を送りやすくするために人間が考えた制度なのに、その制度によって生きづらくなっている人っていると思うんです。そういった人たちをひっくるめて作品に登場させることができればと思いますし、そういう制度の中で揺れ動く気持ちをドラマの中で面白く描ければいいなと思っています。
植田P:結婚って紙切れ一枚だとか、弾みだったりとか、一つの区切りみたいなものを乗り越えた感じがあると思うんです。けれども、このドラマで描きたいのは「それって結構さまつなことじゃないか?」 ってことなんですよね。
離婚を決意してから、何が気に入らないかということを咲と紘一が互いに挙げるシーンがあるんですけれど、考えてみたらこれだけだったのか…っていう。もしかしたら、離婚をすることで本当の夫婦の愛が戻るのかもしれない…そういうストーリーが生まれてきそうな気がしてきています。
離婚をしたから不幸だとか、結婚をするから幸せだとか、そういうことを超えた2人のラブストーリーを泉澤さんが紡ぎ出してくださっていると感じています。
周りの人がどのように思うかとか、国がどう決めているかということではなくて、「2人が居心地のいい関係だったらいいんじゃない?」というようなドラマが作れたらいいなって思っています。
――見どころをお願いします!
植田P:結婚はしているけれど、離婚をしようとしているという“かせ”があるというのが、これまでのラブストーリーとは違うところかな?と思っています。ラブストーリーなんだけれど、ホームドラマとしての部分がどうしても絡んでくる…「ホームコメディなの?」「ラブコメディーなの?」「ラブストーリーなの?」と、よく尋ねられるんですが、まさにそれの“ハイブリット版”ができました。
第3話からはそれぞれの“リコカツ”が動き出し、そのことによるハッピーみたいなものが出てきます。これまでのドラマだと、離婚したら弁護士が出てきたり、財産をどうするかとか、そういう展開があると思うんです。けど、泉澤さんは“人は変わっていく時に輝いていく”ということを書いてくださっています。
離婚という形が本当にいいのか?といった新しい人生のスタイルのようなものが提案できたらと思っているので、今後を楽しみにしていただけたらと思います。