歌をちょっと今までと違うような、しゃべっているようなニュアンスにしたりしました
ニューシングル「checkmate」は、漫画「賭ケグルイ」を原作にした人気シリーズの最新版となる映画「賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット」の主題歌。生死を分ける駆け引きが描かれた作品に呼応するかのように、ビートが効いたスリリングでワイルドな楽曲になっていてmiletの新機軸だ。
「『賭ケグルイ―』は漫画原作もドラマも前作の映画もいちファンとして見ていて、この世界観に合う曲をずっと描きたいと思っていたんです。それで今回主題歌のオファーをいただいたので、すごくうれしくて。『自由にやってください』というオファーをいただいたので、ここぞとばかりにイキらせていただきました（笑）。
イキったような曲は好きでそういうアプローチの曲はストックにはあるんですけど、これまでの曲と印象が結構違うワイルドさもあって、出しどころを迷っていたんです。『賭ケグルイ―』だったらそれをぶつけられるだろうと思って。今回もよく一緒にやっているRyosuke“Dr.R”Sakaiさんとコライトで作ったのですが、彼も私がこういう“イキりソング”が好きなことを知っていたので、『ようやくこういう曲を出せるんだ』って２人で喜びながら作りました」
では、その『賭ケグルイ―』の世界観と自身の楽曲のどこに共通点を見出したのだろうか。
「私は賭け事はしないのですが、ギャンブルプレイヤーの内に秘めた狂気や好奇心の旺盛さは分かりますし、そうやって高揚していく感覚になる曲は作っていても楽しいです。それで、勢いがあってちょっと攻めた曲を作りたいなと思っていました。私があまりやってなかったヒップホップの要素にブラスを入れることでポップス度を高めて、メロが強いものにしたらバランスが取れるんじゃないかと思いました。
あと音数はそんなに多いわけではないけど、ベースが響いてくるローのテンションがあるビートの強い曲にしたいなと思って。『賭ケグルイ―』の世界って生きるか死ぬかのギャンブルで。それと向き合ったときに慌てふためく人もいれば、タガが外れて笑っちゃう人もいて。それぞれの狂い方も全部描かれている。どこか冷静でちょっと高笑いしているような視点も感じたので、ブリッジのところはピアノでクールな印象があるんですけど、そこから最後に向かってクレイジーになっていく人間の情緒不安定なところも描けた気がしています。そういういろいろな要素が１曲に収められたと思います」
歌詞では人と人との心の駆け引きが描かれ、状況を限定せずに、多くの人が入り込める隙間がある。そして英語と日本語の混ざり方がフリーキーで、これまで以上に響きが重要視された歌という印象がある。
「最初は『賭ケグルイ―』のことにずっとフォーカスしていたんですけど、これまでの作品も見ていたし、吸収したものは既に自分の中にあると思ったので、そこまで意識しなくても作品に寄り添えると思ったんです。映画自体もこれまでの『賭ケグルイ―』を知らない人にも楽しめるように作られているし、どうやって聴く人を限定しない曲を作っていけるかを考えました。
そこでいろいろな人間模様を描くことで開けた曲になっていくんじゃないかと思いました。あと歌をちょっと今までと違うような、しゃべっているようなニュアンスにしたりしました。しっかり歌詞を聞くというより、自由に乗ってもらえたらいいなって。言葉も自由に飛び回っているのでリスナーさんそれぞれの聞き方やノリ方捉え方をしていただけたらうれしいです」
ソニー・ミュージックレーベルズ
みれい＝思春期をカナダで過ごし、2018年から本格的に音楽活動をスタート。2019年3月、ドラマ「スキャンダル専門弁護士 QＵEEN」オープニングテーマ「inside you」でデビュー。さらに「偽装不倫」の主題歌を担当し話題に。2020年6月に１stフルアルバム『eyes』をリリース。年末には第71回NHK紅白歌合戦に初出場。6/5土からは全国ホールツアー「milet 1 st tour SEVENTH HEAVEN」をスタートする予定
公式ＨＰ
https://www.milet.jp/
