良いも悪いも、どんな経験も今の私を作り上げてきた材料
――内容は、ご自身のこと、家族のことも含めて、いろんなテーマで書かれてますが、内容は編集の方と相談しながら?
家族のことは自分でも書きたいと思っていたので、そこはブレずに。でも、例えば、私の“声”に関することとかもそうですけど、「伊藤さんのこういうところが知りたい」っていう客観的なところは自分では分からなかったりするので、提案していただけたのはありがたかったです。
――書いた文章を家族には見せたりしましたか?
家族それぞれのことを書いているので、母には母のことを書いたところだけを…という形で見てもらいました。普段、じっくり話をしたり、何かを打ち明けるということもないので、これもまたいい機会だったなって思います。
――以前は“声”がコンプレックスだったということですが、アニメ『映像研には手を出すな』とか、ナレーションとか、声のお仕事もするようになって、自身の声に対する考え方も変わってきてる時期でもあるのかなって。
ホント、そうでした。声もそうですし、これまでいろんなことがあって、それも含めて自分なんだなって思いました。良いも悪いも、どんな経験も今の私を作り上げてきた材料だと思うので、全部あって良かったなって。これを書いたからこそ思えたことかもしれないです。
――声といえば、Amazonでの予約特典の「エッセイの一部を本人が朗読したボイスデータ」。これはスペシャルな特典だと思います。
私、エゴサするんですけど、「伊藤沙莉の本の特典が朗読の音声データっていうのは、分かってるねぇ!」みたいなことを書いてる人がいて、そこも期待してくださってるんだなって、やって良かった!って思いました。
発売日:6月10日(木)
著者:伊藤沙莉
定価:1980円
発行:株式会社KADOKAWA