吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第22回「篤太夫、パリへ」が7月11日に放送された。薩摩藩士・五代才助(=友厚、ディーン・フジオカ)がその抜け目ないキャラクターで存在感を放ち、パリを舞台にした徳川幕府と薩摩藩との主導権争いを盛り上げた。五代が見せた洋装と和装のギャップにもファンから興奮の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)
第22回では、篤太夫たちがパリに到着し、さっそく万国博覧会の会場を視察した。蒸気機関やエレベーター…最先端の西洋技術を目にし、「参った!」「夢の中にいるみてえだ」と度肝を抜かれる篤太夫たち。だが、驚きはそれだけではなかった。
日本の展示ブースに行くと、そばには“琉球”の看板を掲げるブースが。吊り下げられた薩摩の紋が、薩摩藩主宰であることを示していた。幕府使節団は薩摩に抗議するが、薩摩藩家老は「モンブラン殿に聞いてくだされ」とかわすばかり。実は、フランス人で“琉球王国 博覧会委員長”の肩書を持つモンブラン伯爵と五代が裏で操っていたのだった…。
そんな第22回、五代はモンブランとの回想シーンでは仕立てのよいスーツ姿で、大久保一蔵(石丸幹二)とのシーンでは袴姿で登場した。
モンブランとのシーンでは、流ちょうな英語で「あなたの力を薩摩に、この五代に貸していただきたい」とうやうやしく依頼。丁寧な言葉遣いとは裏腹に、その目は鋭く野心にあふれ、どこか攻撃的ですらある。
一方、大久保とのシーンでは、頭の切れる慶喜の動きを警戒する大久保に、笑みを浮かべながら「頭はあっても金がなければ政は動きもはん」と答え、余裕すら感じさせた。幕府や慶喜など恐るるに足らず、といった雰囲気だ。洋装と和装という服装の違いも一役買い、賢く抜け目のない五代のキャラクターがよくわかる登場シーンとなった。