撮影では生っぽさを意識「あまり固めずにそこで起きたものを大事に」
――今回、本家のディレクターさんが演出のサポートをされていたとのことですが、その方たちの演出で印象的なことをお聞かせください。
実際に撮られているディレクターの方に持ち方からズームインの仕方など、さまざまなことを間近で見させていただき、教えていただきました。ディレクターの影武者じゃないですが、皆さんの技術を少しでも盗めるようにカメラを持ち続けていました。そこは役づくりの上では欠かせない部分だったと思います。
あと、やっぱり話を聞けば聞くほど、オンエアされているものはたくさんの人たちの苦労があることをひしひしと感じました。
――他のドラマと撮影の仕方が変わっていたように感じますが、新鮮だった点や大変だったエピソードをお聞かせください。
ドラマが本家に似せるような作りになっているので、取材をしているところや、家に上がるところにほとんど僕は出てきません(笑)。本当に僕が撮った映像と、番組のディレクターの方たちがリアルに回している真後ろで声のお芝居をしていただけです。基本的には生っぽく撮ることを意識したうえで、あまり(流れを)固めずにそこで起きたものを大事にしようと思っていました。
スタッフ陣も中にいるといつ写るかわからないので、僕とカメラマンさんの二人だけで撮影するところもありました。だから、ゲストで来る方たちはびっくりしていましたね(笑)。その中で、逆にいいね、面白いねって言ってくれる方も多くて。いつの間にか本番が始まって、いつの間にか本番が終わるっていうのが、生っぽくもあり、皆さんも楽しく撮影していたんじゃないのかなあと思います。
――出演者との印象的なエピソードをお聞かせください。
オンエアでは使われませんでしたが、研ナオコさんとお芝居をした時に「ご主人は何のお仕事をされているんですか?」と質問したら、研さんがアドリブで「知らん!」って言って(笑)。残念ながらその部分は本編では使われなかったんですが、それが絶妙に面白くて、知らんって言葉が冗談で言っているようにも見えるし、本当に知らないって言っているようにも見えるし。でも、臨機応変に言葉が出てくる瞬発力はさすがだなと思いました。
――もし、芸能活動をしていなかったら、「家、ついて行ってイイですか?」と聞かれたらどうしますか?
テレビに出られるという喜びがあると思うので、いいですよってその場のノリで言ってしまうかもしれないです(笑)。