内野との共演は「僕個人としてはすごく頼りになった」
安達といえば、西島とモネの父親・耕治を演じている内野聖陽が主演した「きのう何食べた?」(2019年、テレビ東京)の脚本も担当。これまでもテレビの画面上で共演があり話題を呼んでいたが、ついに第69話(8月19日放送)で対面する。
「朝岡がこれまで見せたことがない、最も傷ついて混乱してどうにもならないものを吐露するシーンに内野さんがいてくれました。僕個人としてはすごく頼りになったし、そういうシーンを書いてくださった安達さんには感謝です。
ちなみに僕はケンジ(『きのう~』の内野の役)に会いたくて、つい耳元で『本当はケンジなんだろう?』ってつぶやいたんですが、全然ダメ。内野さんは役に入ると雰囲気から全部変わっちゃう人なのでケンジとは全く違って…。なんとか引き出そうとしたけど、『やめろ! ケンジは細胞レベルで置いてきた』って言われちゃいました(笑)」
この作品に携わることで気象予報を意識するようになったと西島。
「どうしても気象予報士は天気を予報してそれを伝えるのが仕事だとイメージしがちですが、それだけではなく。実際には、スポーツの現場でこの会場では風が吹くので作戦はこっちのパターンでとか、今日の気候的にはスーパーではこの品を重点的に置こうなど、とにかく自分たちが気づいていない部分で密着しているんですね。自分が考えているよりもすごく近くて影響のあるものだと知りました。今後は、気象情報そのものが今まで以上に重要なものになっていくのではないかと思っています」
ウェザーエキスパーツは若い気象予報士も多く、現場は明るい様子。
「うるさいくらいみんな楽しそうで、そんな彼らの演技を見て毎日いいなって思っています。ちなみにこの間なんて、僕が演技で悩んで清水(尋也)くんに『どう思う?』と聞いたら即答してくれて。かなり頼りになります。そしてモネもどんどん進化していきます。気象にまつわることへのアイデアがあったり、気象の面白さにのめり込んだり。もはや別人。その変化も楽しんでください」
取材・文=玉置晴子