こだわりの飼育法で育てられた豚もELEZOの魅力
5皿目:ELEZO放牧豚のハムとサラミ

料理も終盤に差しかかったところで、「ここに来て出ますか、シャルキュトリー(食肉加工品全般の総称)が」とニヤリ。放牧豚のハムとサラミ。それは髙嶋の思い出の一品でもあった。
「(ELEZOが拠点にしている)北海道の豊頃町に行ったとき、ちゃぶ台とストーブがあるような…言ったら合宿所みたいな食卓で、手作り感満載のが出てくるのかと思ったら、想像を絶する洗練されたシャルキュトリーのひと皿が出て、もう衝撃だったんですよ。衝撃の原点です」

ELEZOは鹿肉がメインだが、豚肉にも注力している。「豚を育て始めて10年。やっと確立し始めました。一般的な豚は6~8カ月程度の生育期間ですが、ELEZO放牧豚は1年半。蒸した野菜を主体に餌を与えることで肉や脂に雑味がつかない清らかな味わいが担保され、傾斜のある丘や山林でたくさん駆け回り筋繊維を発達させ、本来の旨みを存分に高めています」と高橋和寛シェフ。
「これ(ハム)が一番好きなんですよ。妻のシルビア(・グラブ)はサラミ。僕はプロシュートより火の入ったもののほうが好きかもしれない。学生の頃、飲み屋で普通のハムにマヨネーズだけつけて食べていたからかな。ヨーロッパ人のシルビアはそういうハムを食べたことがない。魂の中に日本のハム。あれがあるんですかね」
6皿目:ELEZO放牧豚のロースト

最後の一品はステーキ。分厚く切られた豚の肩ロースをこんがりと焼いていく。その様子を眺めながら、「最後に、このポーション! すごいよねぇ」と感心する髙嶋。目の前で切り分けられた肉の断面の絶妙な火入れ具合に「色が美しい…」とため息。上品に食べ進める。

「何でだろうな、これ。おなかいっぱいなのに食べられちゃう。ローズマリーがいいよね。塩味(えんみ)の塩梅がたまらない…。そして野菜がうまいんだ。ジャガイモは本当にうまい。甘さがサツマイモを超えてる」
食べ終わると「しみじみすごいなぁ。感動しますよ、ここにたどり着くっていうことに」と充実感に浸っていた。
たかしま・まさひろ=1965年10月29日生まれ、東京都出身。B型。
1987年に映画「トットチャンネル」で俳優デビュー。以降映画やテレビドラマ、舞台等で幅広く活躍。
2018年には、自身について赤裸々につづったエッセイ「変態紳士」を発売し、話題に。
出演舞台「醉いどれ天使」の開演を9月5日(日)に控える。
舞台「醉いどれ天使」
9月5日(日)~21日(火) 東京・明治座
10月1日(金)~11日(月) 大阪・新歌舞伎座
原作=黒澤明、植草圭之助/脚本=蓬莱竜太/演出=三池崇史
出演=桐谷健太 高橋克典 佐々木希 田畑智子 篠田麻里子 髙嶋政宏 ほか
公式HP: https://www.yoidoretenshi.jp/
<取材協力>
エレゾゲート (ELEZO GATE)
東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 3F
店舗サイト: https://www.toranomonhills.com/toranomonyokocho/1003.html
株式会社ELEZO社
公式サイト: http://elezo.com/
スタイリスト=井嶋一雄(Balance)
ヘア&メーク=TOYO
衣装協力=HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE






























