コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、漫画家の設楽清人さんをピックアップ。設楽さんは漫画誌での連載を行うだけでなく、漫画家としての日常をコミカルに描いたエッセイ漫画「一畳半より愛をこめ」シリーズなどをTwitterで発信している。この記事では設楽さんの創作のこだわりや作品についてを語ってもらった。
何気ない日常をユニークな切り口で漫画に昇華したエッセイ漫画「一畳半より愛をこめ」シリーズ。漫画家としての心境や出来事をテーマにした「心の山」や「ネーム散歩」「脳内整理」といった作品から、「ベッドメイクにハマっている」「給食のカレー」など、個人的なエピソードを漫画化したものまで、さまざまな切り口で“日常”を描いている。中でも、多彩な定食や丼もので人気の「松屋」をテーマにした「俺と松屋」は、あふれ出る“松屋愛”が話題を集め、Twitterでは約3万のいいねがついた。
締め切りに追われ、夜を徹して原稿執筆を行う設楽さん。明け方、ヘトヘトになった設楽さんが向かうのはベッドではなく、みんなのオアシス「松屋」だ。当時、設楽さんが決まって頼んでいたのは朝メニューのソーセージエッグ定食で、選べる小鉢は牛皿をチョイス。食べる前の準備として、ご飯の上に目玉焼きをのせ、しょうゆを垂らし、サラダにはゴマドレッシングをかける。そして、まず設楽さんは、味噌汁、目玉焼き、サラダの三角食いを堪能しつつ、おかずが減ってきたらソーセージの援軍を送る。実家のご飯思わせるような味に「“超普通”だがそれがいい」と設楽さん。ご飯を3分の2ほど食べたら、いよいよフィナーレ。残ったご飯に牛皿をかけ、細かくちぎった海苔をパラりとかければ、オリジナルのミニ牛丼の完成だ。最後は理性を失いそうになりながら夢中でかき込む…。(「俺と松屋」の作品内に出てくる「松屋」の情報は制作当時のものです。価格やメニュー内容、営業時間などは現在とは異なる場合、または正しくない場合があります)
この設楽さんの熱い食レポ漫画にTwitterでは「わかりみが深い」「他人事の気がしない」「松屋の朝定食、何度も助けられてきた…」などの、熱烈な共感コメントが多数寄せられた。
「無理に良い話にしない」。背伸びをせずに漫画家の日常を描く
――創作漫画のほかに「俺と松屋」「給食のカレー」「心の山」など、漫画家としての日常生活をテーマにしたコミックエッセイを多く描いていますが、執筆時のこだわりをお教えください。
多少の演出はしますが、過剰にギャグにしたり、無理に良い話にしないようにしているつもりです。なるべく背伸びせず、無理の無い自分を描いた方がリアルだし、読者さんに「友達感覚」で作品や作品内の僕に接してもらえる様な気がするんですよね。
―― 2021年2月にTwitterで約3万いいねを集めた「俺と松屋」は、松屋愛あふれる作品になっていましたが、特に気に入っているシーンやセリフはありますか?
冒頭の自室で締め切りに追われてるあたりのシーンは、かなりリアルに描けたなと思って気に入ってます(笑)。あと、朝定食を「イチロー」に例えてる所も気に入っています。僕野球全く知らないんですけど、何で野球で例えちゃったんだろうって・・・(笑)。
――漫画のネタを考える時に意識していることはありますか?
エッセイ漫画に関してはTwitterでの発表をメインにしているのですが、なるべく読者さんがコメントしたくなる様な漫画にしたいなっていつも思っています。松屋の漫画の時は、「自分は松屋でこのメニューをこういった食べ方で食べてます」みたいな反応が沢山貰えて、読者さんとコミュニケーションを取ってる様な感覚になったし、自分が知らない「松屋テク」を色々教えてもらえて、すごく面白かったです。
――今後の目標や展望があればお教えください。
個人で発信して影響力を持てる時代だと思うので、商業とは別で個人でも作品発表していきたい、そうした環境を作っていきたいな・・・とは思っているのですが、なにぶん筆が遅いので、いかに作品を大量生産できる様になるかが今後の課題です。頑張ります!
――作品を読んでくれている読者やフォロワーにメッセージがあればお願いします。
いつも作品を読んでいただいたり、拡散やご感想、反応いただけるのが本当にありがたいです。これからも無理の無い範囲で作品を描いて発表し続けていけたらと思っていますので、気楽に読んでいただけたらうれしいです。
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