ポン・ジュノ×ソン・ガンホの黄金タッグが韓国警察の闇を描く! 映画「殺人の追憶」がBS12にて放送
毎週土曜夜7:00より、BS12 トゥエルビにて放送中の「土曜洋画劇場」。11月13日(土)夜7:00からは、「パラサイト 半地下の家族」で米・アカデミー賞を制したポン・ジュノ監督とソン・ガンホの黄金タッグによる韓国サスペンスの名作「殺人の追憶」を放送する。
本作は、韓国で1980年代後半から6年間に10人もの犠牲者を出した連続殺人事件を映画化したサスペンスドラマ。事件を追う二人の刑事が、次第に心理的に追い詰められていく様子が緊迫感あふれるタッチで綴られ、後に日本で舞台化されるなど世界的に高く評価されている。
監督ポン・ジュノ、主演ソン・ガンホのタッグによる映画は、前述の「パラサイト 半地下の家族」の他「グエムル 漢江の怪物」や「スノーピアサー」など多岐にわたるが、本作はそんな黄金タッグが初めて顔を合わせた記念すべき作品だ。
映画と現実がリンク? 近年新たな事実も明らかに
舞台は1986年、韓国の首都・ソウル近郊の農村。この村の用水路で殺害された女性の遺体が見つかったことから物語は動き出す。現場に駆け付けた地元警察署のパク刑事(ソン・ガンホ)は捜査に着手するが、この一件が10人もの女性が殺害された連続殺人事件が表面化するきっかけだった。
映画は科学捜査とはほど遠い警察の実態をコミカルに描きながら、異常な犯行の実態や、刑事たちが犯人を絞り込んでいく過程が息もつかせず展開。やがて、ソウルから応援にやってきたソ刑事(キム・サンギョン)によって、捜査は大きく進展する。
過去の捜査資料を丁寧に調べたソは、殺人事件が雨が降る日に起き、被害者が赤い服を着ているのに気付く。知的なアプローチで事件の謎に迫ろうとするソと、直感に頼る捜査のパクは対立しながらも、次第にお互いを理解していく…。
韓国では当時、急進的な民主化運動などが始まっていた。映画の中でも、機動隊によるデモの鎮圧や、空襲訓練時の灯火管制などが描かれる。学歴による格差なども含め、事件の背景となる時代や社会の様子が伝わってくることも、映画に厚みを与えている。
2020年7月、韓国の警察当局は、別の殺人事件で収監中の57歳の受刑者が、発覚していた10人の他にも4人を殺害していたとする捜査結果を発表。男は計14人の殺害を自白したが、全て公訴時効が成立しているという。
この男が容疑者として浮上したのは、「事件当時は検出できなかったDNAが、鑑定技術の発達で検出可能となったため」だった。まるで映画の延長上にあるような事実に驚くばかりだが、そう思ってしまうほど事件をリアルに描き出したポン・ジュノ監督の手腕に今一度触れてみよう。
11月13日(土)夜7:00ー9:30
BS12 トゥエルビにて放送
https://www.twellv.co.jp/program/drama/doyou-youga/archive-doyou-youga/doyou-youga-166/
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