入院を経て気付いた“整理する”ことの大切さ
まず、今回の連載のお話をいただいたのが7月ごろでした。元々あった持病が悪化し手術をしなければならない状況になり、個展の準備がストップしていたころです。伝えたい、行動したいという思いとは裏腹に、体が思うように動かずイライラしていたのを思い出します。
体は正直です。心と体は繋がっているとよく聞きますが、心が暗くなれば体も重くなるし、体が病にかかれば心も重くなる。なぜ今なんだという時に体が言うことを聞かなくなったり、病にかかり何かを諦めなければならなくなったりしたことのある人もいると思います。心では「動きたい、動かなければ」と思う反面、体は「辛い、しんどい」と感じるこの反比例。この反比例が起きた時こそ、何かの気付きがあると僕は思っています。
7月、手術で1週間入院することを余儀なくされた僕は、ベットの上で天井を見つめながら、なぜ今入院することになったのか考えてみました。その時、頭に浮かんだのは「整理する」という言葉でした。
僕自身、今年に入ってから環境が大きく変わり、生活のスタンスも大きく変わったので、仕事があるわけではないのに忙しく、人間関係においても変化があった時期でした。
今は自分を「整理する」時間なのかもしれない。今までお世話になった人や場所から離れ、自分にとって本当に必要な物を見つけ、自分自身の体と心を整理する。それが必要なのだと気付いたのです。
退院後、人間関係や物の整理、自分の気持ちの整理を始めると、すぐに仕事の話や新しい出会いがたくさんやってきました。気持ちに整理がついた分、余裕のある行動ができるようになり、以前より些細なことにも気付けるようにもなりました。
そんな時にご連絡いただいたのがWEBザテレビジョンさんでした。この連載やりたい!と思ったので、返事はすぐにお伝えしたように思います。