吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。12月12日に放送された第39回「栄一と戦争」では、栄一(吉沢)とかつての主君・徳川慶喜(草なぎ剛)との絆の深さを感じさせるエピソードが描かれ、視聴者の感動を呼んだ。(以下、ネタバレがあります)
同作は、“日本資本主義の父”と称され新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一が主人公。栄一と江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜とのかかわりを軸に、近代日本の歩みを描く。第39回では、栄一が米ホワイトハウスを訪れルーズベルト大統領と会談し、やがて日露戦争が勃発。栄一の身のまわりでは、息子・篤二が背負う重圧も印象深く描写された。
そんな中、病を得て倒れた栄一。症状は悪化する一方で、親族が集められるなどどうやら状態は深刻。そこへ、慶喜が見舞いに現れた。
息も絶え絶えの栄一に、慶喜が懇願するように語り掛けた。「そなただけは、どうか尽未来際…生きてくれ。生きてくれたら、何でも話そう」「そなたともっと話がしたいのだ。だから、死なないでくれ」――。
以前から、慶喜の汚名を雪ぐため伝記を編さんしたいと申し出ていた栄一。慶喜の言葉は、その申し出への“イエス”の返答でもあった。ほかでもない主君・慶喜の心からの言葉にも力を得、栄一はその後、みるみる回復。命の危機を脱した。